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第18回
体の症状が多岐にわたるなら”心の病”かもしれません。
新緑がまぶしいこの時期は、さわやかな季節にもかかわらず意外と心の病を抱えている人が多いとか。よく耳にする5月病も、そのままにしておくと重い心の病になってしまいます。そこで5月秒の症状や、良くなるための注意点を心療内科の専門医に聞きました。
心の病気になっても専門医に受診する人はわずか10%
一般的に心の病というと、悩みが深いなどの心理的状況なのでは…と思う人が多いようです。実際は心の問題が体の症状として現れることの方がずっと多いのです。WHO(世界保健機構)の調査でも心の病にかかっている人の約5倍が、頭が痛ければ脳外科、腰が痛ければ整形外科といったように外科を受診しています。残りの人たちは、内科を受診しています。心の病になって専門医に受診する人は、わずか10%しかいません。
典型的な例では、体がだるいとか食欲がない人が、消化器科を受診し検査しても異常がないと言われる。微熱があり内科を受診したら風邪だと言われ、薬を飲んでも一向に良くならない。胸がドキドキするから循環器科でしても何も出ない。このように心の病気が体の症状として出てくるのです。日本でもうつ病にかかった人の10%程度しか神経科・心療内科・精神科を受診しません。食欲がない、だるい、夜眠れないなど症状が多岐にわたる場合は、”心の病気かしら”と疑って見ることも必要です。
5月病は理想と現実のギャップ環境変化によって起こります。
5月病といのは純粋な医学用語ではなく、マスコミ用語です。ある種の軽症うつ病、小うつ病の前駆症状、あるいはそのものが起こりやすい、ある種の状況を示している言葉ともいえます。
ある種の状況とは、期待感いっぱいで入学した大学生が現実との夢の落差に落胆してしまい、士気が低下し、5月連休明けになっても無気力な状態が続くことを指します。そのまま放置しますと無気力になり家に引きこもり、対人交流がないまま重い症状になってしまう場合もあります。大学生だけでなく新社会人も、連休中に休めない主婦にも起こる病気です。環境が変わることも大きい要因です。新しい環境に馴染めず適応障害を起こしますと、うつ病の症状が出てきます。5月は理想と現実のギャップと環境変化の両方が来る時期なのです。
5月病は時間経過とともに適応が難しくなりますから、症状が軽いうちに専門医を訪ねましょう。ただ自分で日常生活に気を配ることも重要です。たとえばお茶をする、買い物や映画鑑賞、サイクリングなど自分を楽しませることを少しずつ実行しましょう。でも症状がなかなか改善せず、頭痛、めまい、夜目が覚める、食欲低下など体の症状が伴っている場合は、心の専門家を早めに受診することが大切です。
浅井逸郎
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