クリニック便り No.35 「貧血にご用心(1)」
今日は貧血のお話をしたいと思います。
「貧血」という言葉はみなさんお聞きになったことがあると思います。
では、貧血とはどのような状態を言うのでしょう?
貧血とは、ごく簡単に言えば血液が薄くなっている、正確に言えば、赤血球中のヘモグロビンの量が少なくなっている状態を言います。ヘモグロビンは肺で取り込んだ酸素を全身に運搬する働きをしているので、ヘモグロビンが少なくなると酸素が十分に行き渡らなくなります。その結果、
1. 顔が青白くなる
2. 少し動いただけでも息切れ・動悸がする
3. 疲れやすい
4. 立ちくらみがする
5. 頭が重い
などの症状が出ます。
貧血の種類には以下のようなものがあります。
鉄欠乏性貧血
ほとんどの貧血がこれ。鉄の不足によりヘモグロビンの産生が低下して起こる。女性に多い。
再生不良性貧血
骨髄の造血幹細胞の機能不全により、血液が産生出来なくなって起こる。
巨赤芽球性貧血
ビタミンB12、もしくは葉酸の不足により、赤血球が形成される前段階の赤芽球の増殖に以上をきたして起こる。
溶血性貧血
赤血球の破壊によって起こる。
貧血のほとんどは「鉄欠乏性貧血」です。徐々に進行してくることが多いので、身体がその状態に慣れてしまい、貧血の程度が強い割りに自覚症状が出にくい人も多く、注意が必要です。
また、鉄欠乏性貧血はとてもありふれているため、貧血というだけですぐ鉄剤を服用しがちですが、貧血が鉄欠乏性貧血かどうか、また、鉄欠乏をもたらした原因は何か、を明らかにすることはとても重要です。貧血が消化管の潰瘍、がん、子宮筋腫などが原因で生じているときは、それに対する適切な治療も必要だからです。



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