横浜院長のひとりごと No.045 気象病と頭痛〜る

横浜院長の柏です。日曜夕刻、連休中にも関わらず大船の家族教室にお集まりのご家族の皆様、お疲れさまでした。質問もたくさんいただき、皆さんのご関心の高さを直に感ずることができ、私にとっても貴重な時間でした。
さて、前回のブログで、天気が悪いと来院される方の数が減ることを書きました。この理由を分析するに、悪天候により外出が億劫になることももちろんあるでしょうが、気圧の変化により体調や気分に影響が出ることも一因としてあるように感じています。
来院者の方々にお聞きしても、気候の変化により気分、不安、体調などに変化があるとおっしゃる方は大勢いらっしゃいます。以前は、雨の日、台風の日などがひどいのかな、と思っていたのですが、よくよくお聞きしてみると雨や台風の日の前日など、どうやら前線や気圧の谷が通過するあたりが皆さん一番こたえているようですね。医学はまだまだわからないことだらけで、こうした単純なこともまだよくわかっていないのですが、最近、気象の変化に伴う体調の異常を「気象病」といった概念でとらえるようになってきているようです。
古傷の痛み、リウマチ、メニエール病など、体の病気では昔からこうしたことは言われていましたが、気分症状、不安症状、イライラなどの精神症状においても気象病の概念は重要だというのが実感です。脳および全身の自律神経系は繊細なネットワークであり、弱っている時には、通常なら問題ない気圧の変化でも多大な影響を受けます。治療としてはまずは生活習慣の見直しからとなります。心身の弱っている時こそ、初心に戻って規則的な生活を心がけなくてはいけません。早寝早起き、3食と睡眠食事のリズムをしっかりと。日中の適度な運動や会話。お酒は控える。こうしたことが何よりのクスリです。
西洋医学の範疇ではなかなか薬物療法の対象とならないのがこの気象病ですが、実は東洋医学ではその根本に関わるところでもあります。というのは、「陰陽は刻々と変化し、大自然が変化してゆくとともに、人間も疾病もたえず変化している」(「絵で見る和漢診療学」寺澤捷年)というのが東洋医学の基本的な考え方なのです。この大自然の変化についていけない心身の状態を病気ととらえ、例えば水(すい)の不調ととらえて利水剤を使う、といったことをします。東洋医学、漢方の話はいずれまたいたしましょう。

さて、気象病のことを考えていたところに、すごいiPhoneアプリを発見しました。
hitori45-a.jpg「頭痛〜る」です!

hitori45-b.jpgこれはすごいです。最近の、そして今後数日の気圧の変化がグラフ化され、一目でわかります。たとえば、このように今日8日〜9日にかけてはあまり気圧の変化はないのですが、

hitori45-c.jpg11日から12日にかけてはこのように低気圧の通過があり、気圧の急降下が見込まれます。

このアプリは、頭痛の予防に役立てるためのもののようですが、頭痛に限らず、気分、不安、イライラなど心療内科領域でも十分使えるのではないかと思っています。通院中のiPhoneユーザーの方で、気象病のご自覚がある方、このアプリで私とプチ研究してみませんか。興味のある方は診察時にお声かけ下さい。
例によって脱線続きですね。。次回は気分障害に戻ります。たぶん。

2013/05/09

コメント(8)

頭痛~る、便利そうなアプリですね!
私も天候の変化が体調に響きやすいタイプなので興味あります。
が!調べてみたらiPhone用アプリしかないようで・・・。
3ヶ月ほど前にiPhoneになんの不満もないのにAndroidケータイに変えてしまったことを今非常に後悔しています(´;ω;`)ウゥ・・・

東洋医学、興味あります。
気圧との関係が明らかになれば、と思いました。
次回も楽しみです。

確か、低気圧と高い湿度は体に悪いと聞いたことがあります。
アメリカではシアトルにうつ病が多いとか。東洋医学の体内の水の巡りと
関連していますね。私は冷夏だった年の終わりに発病し、数年後の冷夏の年の
終わりに再発したので、何か関係あるような気がします。夏はきちんと暑い方が
良いのですね。しんどいですけど。^^;)

コメントありがとうございます。なかなかお返事する時間がとれずすみません。

むぎママさん
だから、iPhoneやめちゃだめだってば(笑)

隊長さん
東洋医学は医学部ではほとんど教えてもらっていないのですが、西洋医学とは違った切り口で大変有効です。徐々に書いていきますね。

まねきねこさん
気圧の変化、年間の気候の変化、(特に女性ですと)月の変化、日内の変化…いろいろなリズムが健康には大切です。このあたりも徐々に書いていきます(もったいぶるやつ)。

自分はiPhone4Sの頭痛~るのアプリダウンロードをして三ヶ月、今は大変役に立っています。
自分はは20歳ぐらいから頭痛に悩まされ嘔吐や痛みがとても激しかったです、それに周りの人は仮病扱いでとても辛かったです。
最初は頭痛がなぜ発生するか分からず悩んでいましたが、頭痛~るのアプリを見て気圧と気候の変化が関係しているのを知ってこれも原因の一つなんだと分かりました。
今は、針治療や親の友達が東洋医学を知っていたので紹介してもらい漢方薬で自分の症状に合った薬を飲んで今は改善しています。
でも、頭痛になった事のない人が仮病扱いして見るのは本人にとってもとても嫌な気持ちになるのを知ってほしいと思ます。

はじめまして。頭痛~るのディレクターを努めました気象予報士の岡田と申します。
ひとりごと、興味深く読ませていただいています。

さて頭痛~るなんですが、ちょっと時間がかかってしまったんですが、
今月に入りAndroid版も出たんです。ぜひご活用ください。

柏先生&皆さま、気圧とこころの関係…ぜひ解き明かしてください。
プチ研究の成果、とても気になります。

息子の事でお尋ね致します。精神の病を持って居まして、其れは通院してますが、台風、低気圧気圧の変化について行けません。病的には安定しているのですが、天気の崩れ前に体調を崩します。ひどい荒れように、どう対応して良いやら、困り果てて居ります!!              この気圧病とか、天気病ではないかと、思って居ります。これを解決して頂けるなら、何処迄も伺います。宜しくお願い致します!!

こちらも間の空いたコメントですみません。

いたいたさん
東洋医学が役に立っているようですね。
気象病の漢方治療が定式化され普及することを願っております。

岡田さん
おお、なんとディレクラー様ご光臨でしたか。
なかなかプチ研究とまでいかないのですが、まとめていきたいと思います。
素晴らしいアプリをありがとうございました。

松岡さん
息子さんの件、お困りのご様子ですね。
ブログ本文にも書きましたが、漢方などの東洋医学を試みる価値はあるように思います。
(現時点ではエビデンスに基づいているとまでは言えないのですが。)
当方は専門医ではなく、試行錯誤している段階です。
現主治医にお尋ねいただくか、お近くで漢方専門医(日本東洋医学会認定)をお探しいただき、ご相談されてはいかがでしょうか。

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