横浜院長のひとりごと No.263 能動型と受動型

横浜院長の柏です。ビルド終わっちゃいましたね。パラレルワールドの結末はモヤっと感が残りますが、次はジオウ...まあ最近のデザインにはもう驚かないのですが、ピンクはやめろとあれほど...(^_^;

さて、統合失調症の生活臨床のお話を続けましょう。一連のお話をするにあたり、参考文献について書いてなかったのでここでまとめてご紹介しておきます。統合失調症という名前は2002年からでして、20世紀に書かれたこれらの本では精神分裂病、略して分裂病という単語が使われています。
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分裂病の生活臨床 臺 弘編集(1978年) ブログのネタはほとんどこの本からいただいております。当時の臺(うてな)教授率いる群馬大学グループの地域に根ざした研究の金字塔です。写真のは愛用の初版本です。続・分裂病の生活臨床という2作目もあります。
分裂病と個人面接―生活臨床の新しい展開 宮内 勝著(1996年) 師匠の名著です。私の精神科医としての基本がここにあります。

では生活臨床の話ですが、前回までは「生活特徴」:日常生活のレベルの、横断的な生活行動の特徴 についてお話してきました。今回からは、「生活類型」:人生を貫く縦断的な生活行動の特徴 のことをご紹介していくことにします。これは、その方のもって生まれた特性とも言うべきもので、そうそう変わることはない、とされるものです。
「生活類型」として、生活臨床では統合失調症者を「能動型」と「受動型」に大きく分けます。文字からだいたいイメージできるかと思われますが、

「能動型」の特徴

(1) 社会生活の経過の上で現状に安住せず、自分から変化を作り
   出そうとする
(2) 生活に不満を表す
(3) 人に任せられない

こうした方々が「能動型」です。よきにせよ悪しきにせよ、自分で動かないと納得できない方々です。それに対して「受動型」は

「受動型」の特徴

(1) 社会生活の経過の上で現状に安住し、自分から変化を作り
   出そうとしない
(2) 生活に不満を表さない
(3) 万事人任せ

といった特徴を呈します。どちらかというと「変化に弱い」タイプですね。だいたい、能動型:受動型=7:3と、能動型のほうが多いとされます。また、長期経過では受動型の方のほうが病状は安定していることが多いようです。
次回以降、この両タイプに対する生活臨床の働きかけの実際についてお話しましょう。


今日の一曲、ラフマニノフの美しい旋律をどうぞ。ヴォカリーズ作品34-14、いやこの旋律にはノックダウンですね。今日はいろいろなバージョンでお楽しみください。まずはキリ・テ・カナワのソプラノから。


こちらはギレリスによるピアノ版。


ラフマニノフ本人の指揮による管弦楽版。オケはフィラデルフィア管弦楽団です。


最後に、ロストロポーヴィチによるチェロバージョン。これもいいですね。

残暑きびしい折、皆様ご自愛ください。ではまた。

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