横浜院長のひとりごと No.306 双極性障害の資料

hitorigoto-306.jpg相鉄線ユーザーの横浜院長・柏です。相鉄の悲願、都心直結がかないダイヤが大きく変わりました。新宿方面通勤の方は便利になった反面、横浜駅方面はダイヤ改悪の予感があり(これを書いている時点ではまだ通勤時間帯に乗っていない)、久々の超満員電車!などとingress仲間の声を聞いてすでにびびっております。JR埼京線直通スタイルなので、川越で事故のため遅れております...とかなりそうで今から憂鬱です。もう、完全車通勤に戻そうかなぁ...。今日は、相鉄よろしく、時代の変化を思わせる出来事をまず2つ。

中曽根康弘元首相が亡くなりました。わが群馬県はあまり目立たない県ですが、宰相産出率は極めて高く、私が物心ついてから福田赳夫、中曽根康弘、小渕恵三、福田康夫と4人を輩出しております。とくに前二者(福田赳夫、中曽根康弘)は政治家としての器の大きさが凄かった。高い知性と大きな視野を持ち、世界に冠たる日本を作り上げました。どうにも、昨今はこうした大人物が政界から消えて久しいと感じます。東大も、私が大学生の頃は文系といえば文一(法学部)が俄然難しかったのですが、今は文二(経済学部)のほうが入りにくいとか。文一生がんばれ。福田、中曽根の気概を受け継ぐ若者の登場を期待したいところです。

訃報といえば、特撮監督の矢島信男さんも鬼籍に入られました。矢島監督の関わった作品を並べると、ジャイアントロボからはじまりスペクトルマン、ミラーマンから宇宙刑事シリーズ、戦隊シリーズに至るまで、私の心の故郷たる特撮作品のエンドロールにはいつも矢島さんの名前がありました。矢島監督がいなかったら、私も正義の精神科医になっていなかったでしょう(^_^;。謹んでお悔やみ申し上げます。

さて、ここから精神科ネタ。今回はちょっとPTSDの話から脱線します。
先週、日頃お世話になっているNPO法人 横浜上大岡臨床心理センターの「心を学ぶ講座」にて支援者向けに双極性障害の講演をさせていただきました。最近は発達障害の講演ばかりだったので新鮮な気分でお話させていただきましたが、質問も多数あり充実した会となりました(なお、この講座は対人援助に関わる人、すなわち支援者向けのものとなっています。患者さんやご家族は参加できませんのでご理解ください)。

hitorigoto-306.pngこの際、双極性障害を理解するために役立ち、そして患者さんやご家族が日常生活で活かすことができる資料をご紹介しましたので、こちらでもご紹介しましょう。なんのことはありません、日本うつ病学会のホームページにそのすべてがあります。トップページから一般の方へ>資料、と進むと、なぜかうつ病ではなく双極性障害のための資料室になります。わが国では双極性障害単独の学会はなく、うつ病学会の一部会として活動しているんですね。ここに並んでいるpdfは、どれもとても実用的なスグレモノです。
大学同期の加藤忠史先生が中心に作られた「双極性障害とつきあうために」はこの病気と向き合うための基本となるものです。版を重ね、さらに充実した内容となっています。さらにはⅠ型、Ⅱ型についてのひと目でわかるリーフレット。そのあとは実際に外来でも大活躍している3つのチャートですね。「睡眠覚醒リズム表」は、双極性障害に限らずかなりの患者さんに診察室でお渡ししているものですね。生活リズムの様子を、本人と医師がそれぞれ確認するための必須アイテムです。「ライフチャート」は双極性障害や反復性うつ病、統合失調症などでお役立ち。これまでの病相(躁〜うつ)をイベントとあわせてグラフ化してみましょう。ここから何を読み取るかが大切です。「ソーシャル・リズム・メトリック」はNo.077でご紹介したIPSRT(対人関係社会リズム療法)で基本となるものですね。いずれも、今日から治療に使える珠玉の資料ばかりです。主治医とよく相談の上ご活用ください。ネット上の疾病情報は玉石混交です。ぜひこうした正しい知識のリソースを大切にしていただければと切に思います。

イタリアで松本零士先生が倒れたが、無事帰国され静養中とのこと。今日の一曲は、松本先生の早期の回復を祈り、宇宙海賊キャプテンハーロックの主題歌、そして交響組曲から「序曲」です。主題歌は平尾昌晃、劇中曲は横山菁児、どちらもアニメ音楽として、昨今のアニメにはない素晴らしい完成度でした。ハーロックが放送開始となった1978年3月、私は中学の卒業式を控え、時の総理大臣は福田赳夫でした。いろいろな意味でいい時代だったと感じます。ではまた。

追伸
ブログを書き終わったあとで、ハーロック役の井上真樹夫氏の逝去の知らせが飛び込んできました。何たる偶然...やはり時代は動いていますね。

コメント(3)

 柏先生、いつも勉強になり、しかも楽しいブログをありがとうございます。
 私は高知県で診察をさせていただいているものですが、双極性障害の患者さんの回復を祈る思いを強く持っています。
 それは、寛解期にいたるまで大変な道のりを経験されている患者さんが多いからです。やっとうつが改善したかと思うと、そのままテンションが上がってしまい躁状態にいたることもあります。
 これからだんだん病気の原因が解明され、速やかな寛解をもたらすスタンダードな治療法が定式化されることを期待しています。
 先生がおっしゃられるように、昭和の時代は器の大きい著名人が多かったと思います。松本先生を筆頭に、漫画家も綺羅星のごとく天才が多く活躍していた時代でした。
 そういう意味で、時代が新しくなって、まるで人間は小さくなっているようにも思えますが、ありがたいことに科学は進歩しており、特に医学は昔よりはるかに進歩していると思います(とはいえ、昭和にはやはり天才的な臨床家の先生がおられたと思います)。
 柏先生は古き良き昭和の文化を愛されながら、医学については最新の医療を提供され、また最新の知識で啓発のご活動をされておられます。
 高知で先生のご講演を聴講できる日を楽しみにしています。
 その日をどうかよろしくお願いいたします。
 

音楽大好き先生
いつもコメントありがとうございます。
おっしゃるとおり、双極性障害の方は寛解(バランスのとれた状態)にいたるまで、油断するとシーソーゲームになってしまいます。加藤忠史先生はじめ多くの研究者の方々が頑張っておられますので、近い将来より効果的な治療法が開発されるでしょう。それまでは、ハーロックよろしくなんとか大海原を渡っていってほしいと思っています。
ぜひ高知でお会いしたいと思っております。その折はよろしくお願いいたします(実は愛媛県生まれ)。

ハーロックは、私が初めてカッコいい!と思ったニジメンです。ちなみにイケボNo.1は内海賢二さん。
井上眞樹夫さんは、私にとって永遠の石川五右衛門(←変換 これしか出てこない…)です。
こんなにも こんなにも柏先生とリンクできて嬉しいです(?)が、八波乗児さんと小林清志さんが心配でたまりません。…何を言いたいのか分からなくなってきましたが、Japanには他の追随を許さない素晴らしい文化があり、先見の明ある人々がいると思うのです! 日本に生まれて良かったです。ハマっこ万歳!!
新路線、新ダイヤになってからの相鉄線 まだ乗ってないんですが、とりあえずタモリ倶楽部が来てくれたので満足です。飛田部長、さまざまな企画案を出してくれた社内の皆さま ありがとうございました。まだ暫くトラウマがあり乗れない感じですが、タモリ倶楽部 鉄道部の掲示してくれた駅名看板を触りに行きたいです✨

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