横浜院長のひとりごと No.321 テレワーク

321-1.png横浜院長の柏です。COVID-19(新型コロナウイルス)による緊急事態宣言などがあり、当院通院中の患者さんもテレワーク(在宅ワーク)や隔日勤務、自宅待機など働き方が変わった方がたくさんあるようです。今日は、まずはそんな皆さんの声をいくつか拾い上げてみたいと思います。なお、個人情報保護のため、内容は実際とは変えたり、数名の方の情報を組み合わせたりしておりますのでご了承下さい。


Aさん 30代男性 IT技術者 
自分のやり方へのこだわりが強く、会話から相手の意図を汲み取るのが苦手、というASD(自閉スペクトラム症)傾向の強い方です。会社では、作業中に話しかけられるとやっていた所がわからなくなる、上司の口頭指示を取り違えるといった困りごとから通院されていました。在宅勤務になったところ、もともとパソコン上で完結していた仕事は問題なくこなせ、かつ自室で一人作業となったため外部から中断されることもなく、会話でなくチャットでのやりとりは、耳から入る情報より目から入る情報が得意な彼にははるかにスムーズに周囲とコミュニケーションが図れているようでした。いつもは顔色一つ変えない彼ですが、この日は明るい笑顔が見られました。


Bさん 30代女性 事務職
仕事で抜けが多く、大きなミスが重なったことから受診に至った方。ADHD(注意欠如多動症)の診断にて継続通院されています。テレワークになり、自分のペースでできるので良いのかな?と思っていたのですが、実際は調子がよくないようです。彼女の会社のテレワークでは、一定時間のマウスの入力がないと不在と見なされる、といった監視システムがあるw(゜o゜)wとのことで、業務時間内はずっと気が抜けず疲れてしまうようです。そして、普段は目立たないのですが多動傾向があり、じっと座って作業するのが苦痛とのこと。会社では、事務職でも意外と社内を歩いて回ることも多く、家でそれができないのが一番の不調の原因な様子でした。通勤がなくなったことも意外なマイナスだったのかも知れません。


Cさん 16歳男性 私立高校2年生
テレワークではなくテレスタディ?ですね。私立中高一貫校の彼は、中3でいじめに遭い不登校に。なんとか高校進学は果たしたが、登校できなかったり、保健室登校したりという毎日でした。新型コロナウイルス感染症に伴い2月末から登校禁止となりましたが、さすがは私立高校、4月途中からweb講義が始まりました(うちの次男坊は公立高校...まだ音沙汰ない...ゲーム三昧やばし(>_<))。真面目に毎日視聴している彼。勉強がしたくないのではなく、教室にいられないだけだったことがよくわかりました。生き生きと授業について語る彼の表情を見て、なんだかこちらも嬉しくなりました。


ひとことでテレワークといっても職種によって、会社によって様々。自宅待機と同じで書類やマニュアルを読むだけのところから、会社とまったく同じ環境で仕事ができるところまで...朝夕に連絡だけすればいいところから、カメラでランダムに写真を取られたりマウスの動きを察知するところまで。業務内容的にかなり限られた人になるのかなと思いきや、私の外来では相当な割合の方がテレワークになっています。毎日満員電車に揺られて出勤する必然性への疑問も上がっており、ポスト・コロナ(というよりは「コロナとの共存の時代」が正しいでしょう)での働き方の議論につながることでしょう。医療界も精神科も含め、遠隔診療についても厚労省も思い切った施策をとりつつあります。近い将来、web越しの精神科診療が当たり前になるのかも知れませんね。


テレワークが始まった方に共通しているのが「運動不足」です。なんせお国が外出自粛を謳っているのですから仕方ない面もありますが、人と2m離れてのウォーキング、ジョギングはロックダウン下の多くの国でも認められています。通勤だけでも、また会社の中でも出勤すると意外と歩いているものです。在宅では運動不足は必須となりますで、ぜひ太陽の下での運動を心がけて下さいね。


さまざまな音楽活動が自粛の影響で停止しており、ライブハウスの倒産などが心配されておりますが、クラシック音楽界も同じで、国内の多くのオーケストラが解散の危機に瀕しています。SMBCグループが日本オーケストラ連盟に1億円を寄付したとの朗報もありましたが、こちらから寄付ができますので、皆様もどうぞよろしくお願いいたします。こちらのページでは、各楽団のネット配信映像を楽しめます。今日は、3月22日に収録された都響(東京都交響楽団)の演奏をお楽しみ下さい。都響には団員に知人もおり、心配しておりますが、またコンサートホールで力強い演奏を楽しめる日を楽しみに待ちたいと思います。ではまた。



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