こころの健康アラカルト

アルコール症候群って? (1)

近年増えていると言われるアルコール症候群についてお話ししましょう。
アルコール症候群の軽症、もしくは前段階(プレアルカホリックス)の人々は非常に多いです。あまり知られていませんが、アルコール依存症は重症化するとほとんど回復の手立てのない怖い病気なのです。回復率は20%を少し超える程度ですから、より早い段階で治すことが大切です。
■ アルコールに対するコントロールが利かなくなったら危険信号
アルコール依存症とは、アルコールに対するコントロールが喪失しかけている、もしくは喪失している状態です。コントロール障害というのですが、当人はこれを否認する傾向があるので、問題が気付かれにくいのが特徴です。軽症の場合、身近にいる人たちは薄々感じてはいるものの、判断がつけられません。
■ アルコール症候群のサイン
軽症では、仕事にも家事にも支障はありません。しかし中等度になると、それらに支障をきたすようになってきます。
男性の場合、「今日はビール一缶」と思っていたのが二缶になったり、一軒だけと思っていたのに、二軒目に行ってしまっているようならば、初期もしくは予備軍です。また、仕事が終わり近くなるとアルコールを思い浮かべる、というのもそうです。
つまり、アルコール摂取の量と時間が予定より増えてしまう事は、ひとつのサインと思ってください。
この記事はこちらに続きます。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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