福祉用語の基礎知識

QOL(quality of life/クオリティ・オブ・ライフ)

クオリティ・オブ・ライフ(以後QOL)は、「生活の質」「生命の質」「生存の質」などと訳されています。この言葉は、さまざまな領域で使用されており、その概念は各分野で微妙に異なっているが、一般的には人々の生活を物質的側面から量的にとらえるのではなく、非物質的側面も含め質的にとらえるものであり、高度経済成長等によりある程度の生活水準が確保された結果、質的側面が問われるようになったのかもしれません。
QOLとは、生活者の満足感・幸福感・安心感や生活の快適性・豊かさ等を規定しているものであります。
QOLの構成要素は、大きく2つに分けて考えられます。1つは、生活者自身がどのように感じどのように考えるかという意識的(主観的)な側面であり、もう1つは、生活者を取り巻く環境的な(客観的)側面であります。
1995年のWHOによるQOLについての調査では、QOLを「個人が生活する文化や価値観のなかで、目的や期待、基準及び関心に関わる、自分自身の人生の状況についての認識である」と定義され、QOLを構成する領域を6つ(身体的側面・心理的側面・自立にレベル・社会的関係・生活環境・精神面・宗教・信念)に分けています。 QOLの概念は、医療・福祉・リハビリテーション等の領域で取り上げられています。