福祉用語の基礎知識

資力調査

社会保障制度のなかにおける公的扶助制度は、国が定める最低生活基準以下の人々の生活を最低生活基準まで保障する制度です。
その際、公的扶助を受給できるか否かの資格をはかる方法が資力調査(ミーンズテスト)です。我が国の場合、生活保護法4条「保護の補足性の原理」に規定されています。この資力とは保護を申請した人の収入、貯蓄、保険、家屋、稼働能力その他扶養義務者からの扶養も含まれます。あらゆる資力を調査し総合したものが最低基準を満たない場合に、その不足額分について扶助が行われる事になります。資力の保有をある程度認めているが、現金・貯蓄の保有額が諸外国に比較しても低く、稼働能力の活用も厳しくなっています。
保護の決定や実施のために必要があるときは、生活保護法29条に、福祉事務所長に調査権が認められる、保護の受給権や個人のプライバシーを侵害しないような資力調査の運用が求められています。