こころの健康アラカルト

独身であることに不安

「独身の友人(女性・40代半ば)が燃え尽き症候群のようになっていて心配。キャリアウーマンで社会的地位も収入も得ているのですが、最近、独身であることに不安・寂しさを思えるようで、仕事もあまり手につかないようです。」こんな相談がありました。
将来のことを考え不安になることは正常な心理的過程だと思います。注意しなければならいのは、仕事が手につかない点です。
年齢を考えると、背景に更年期障害や甲状腺機能の低下も考えられます。更年期障害の場合、火照り・冷えの症状が交互に出たり、イライラを伴う症状などが見られます。
うつ病が生じやすい年齢でもありますので、こちらも注意が必要です。
結婚できないから自分に価値がないと自分を責め気分が滅入るようになり、不眠や食欲低下、物事に興味をもてないなどの症状があれば危険です。
また、元々うつ病になりやすいタイプもいます。キャリアウーマンには、生来不安感が強く、必要以上に仕事することで結果として評価が高くなるケースも。ですので、ある程度の年齢になって耐え得る限界を超えてしまい、うつ病を発症することも考えられます。
いずれにしても主な社会的機能の遂行に支障があるならば、心と身体に何らかの病気が潜んでいることが想定できますので、専門医への相談をお勧めします。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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