こころの健康アラカルト

不安や心配が痛みを生む

「70代の心配性の母が、原因不明の足の痛みを理由に外出したがらない」という相談を受けました。
心の病気が背景となり、体の痛みが起きることは知られています。不安や悩みが原因で頭痛、腰痛などが生じる場合もあります。不安障害の一種、うつ病性疼痛、統合失調症の慢性期の症状などの可能性もあります。
ただし高齢の場合は足の痛みは加齢による骨密度の低下で足が弱くなり、負荷に耐えられないことも充分考えられます。また認知症の前駆症状の可能性もあるので、生活全般の様子、痛み以外の症状の有無などを確認する必要があるでしょう。
まずはコミュニケーションを密にして信頼関係を築き、外出先や距離、誘い方などを工夫してみましょう。その上で必要があれば、心療内科にご相談下さい。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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