こころの健康アラカルト

梅雨になると気分が落ち込む

梅雨時になるといつも気分が落ち込んだり、やる気が出ない・・・。「季節性情動障害」についてお話ししましょう。
季節性情動障害とは、医学用語ではありませんが、季節に応じて気分の状態が変わってくるような現象を総称していうようです。
季節性うつ病は冬場、日照時間が少なくなるにしたがって、気分の落ち込みや意欲の低下が起きてくる人がいるということから、冬季型うつとも呼ばれています。実際には、気分が落ち込む一方の単極性うつというよりは、気分に波があるタイプの気分障害が多いようです。
梅雨時にも発症しやすい理由はというと、日本では梅雨時にも日照時間が減少することから冬季型うつ病と同じようなメカニズムで気分の落ち込みをはじめとした心の変動が起きる可能性があります。また、暦とも関係があると考えられています。ゴールデンウィークが過ぎて夏休みに至るまで休日も少なく、連続して学校や職場に行くことにより梅雨明けごろには疲労が積み重なっているという状況も考えられます。日照時間が安定して、休みが取れるころには症状が軽くなる人もいますが、毎年繰り返す場合は一度相談をしてください。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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