看護師便り

秋の味覚

ようやく秋の訪れを感じられるようになりました。食欲の秋と言いますが、たくさんの美味しい食べ物がありますね。今回は栄養面に注目してご紹介しています。食べるときに参考にしていただければと思います。

〇サンマ ★今年は特に豊漁と言われています。質の良いものを手ごろに入手できるそうです。
タンパク質はもちろん、「DHA」「EPA」といった不飽和脂肪酸を多く含んでいます。他にもビタミンB群、ビタミンD、鉄分、骨ごと食べればカルシウムも摂れます。
不飽和脂肪酸:LDLコレステロールや中性脂肪を低下させる効果があるが、体内では合成できないので食物で摂取する必要がある。DHAは脳・神経に作用し、EPAは血液・血管に作用する。

〇さつまいも 
糖質が多いですが、血糖値の上昇を穏やかにする食物繊維も豊富。お通じも良くします。さつまいものビタミンCは過熱に強く効率よく摂取でき、風邪の予防になります。またビタミンEも含まれているので、Cと共に老化を抑制し美容に効果があります。特に皮に含まれるアントシアニンは高い抗酸化作用があります。
アントシアニン:フラボノイドの一種。青紫色の天然色素。植物を紫外線から守る役割がある。紫外線によって活性酸素が大量に発生するのを防ぎ、血流の改善や、目の健康を維持することができる。ただし、体内に多く蓄えておくことができないため、こまめに摂取する必要がある。 

〇かぼちゃ 
糖質・食物繊維、ビタミン類が豊富です。特にビタミンAの元となるβカロテンを多く含んでいて視力や肌・粘膜を健康に保ち、免疫力に貢献します。
βカロテン:ビタミンAは摂り過ぎると健康に悪影響となるが、こちらはカロテンの中でも、体内で必要な分しかビタミンAにならないため、摂り過ぎにはならない。短時間の加熱、油と共に摂取すると吸収されやすくなる。

〇栗 
糖質・食物繊維、ビタミン類が豊富です。渋皮部分には多くのタンニンが含まれていて、動脈硬化対策や、老化、がん予防、腸内環境を整えるのに役立ちます。小さくて食べやすいですが、食べ過ぎるとカロリーオーバーになるので注意して下さい。
タンニン:ポリフェノールの一種。渋みの元。強い抗酸化作用・抗菌作用があり、微生物の成長を抑制できる。また収れん作用があり止痢剤、化粧品、制汗剤などに用いられる。

〇梨
甘みが強くジューシーですが、他の果物に比べると意外とカロリー、糖質が控えめです。それは水分が多く含まれているためで、ダイエット中のおやつに適しています。糖分にはソルビトールが含まれていて、喉の保湿や炎症に効果があります。またカリウムを比較的多く含んでおり、血圧上昇やむくみの予防効果があります。これらの効能から漢方の生薬にもなっています。
ソルビトール:人工甘味料としても用いられている糖アルコールの一種。甘味・カロリーはブドウ糖の70%ほど。血糖値の急上昇を起こしにくく、虫歯になりにくい。保水効果がある。
カリウム:塩分の排出を促し血圧を下げる。筋肉収縮にも関係があり、筋肉のツリやコリに効く。

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