こころの健康アラカルト

この時季注意すべき心の病とは

新入生や新入社員に限らず、この時季は「五月病」を発症しがちです。症状が継続するようであれば早めに専門医に相談してください。
背景にはどのような心の病が潜んでいるのでしょうか。適応障害や小うつ病(軽度のうつ病)、大うつ病(重度のうつ病)などが考えられます。
注意すべき症状とは、会社や学校が始まったのに、朝起きれない・・・。遅刻しがちで、仕事や授業に集中できないなどは黄色信号。
また、やる気が出ない、気分がすぐれない、ソワソワして落ち着かない、寝つきが悪い、眠りが浅いなどいくつかの症状が重複して2週間以上続いたり、会社や学校を休みがちになったら赤信号です。
治療方法は、背後にある心の病によって異なります。「適応障害」の場合は、カウンセリングを中心に補助的に投薬を。また、「小うつ病」「大うつ病」は、認知行動療法と投薬による治療を行います。
治療期間は、適応障害の場合、症状は数カ月で消えますが、再発などもあり完治には5~10年と長い歳月がかかります。小うつ病は数週間から1ヶ月ほどで症状が消え、完治は1年ほど、大うつ病は3ヶ月ほどで症状は消えますが完治には2年前後を要すると言われています。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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