こころの健康アラカルト

親が信じてあげることが大切

これまでに痴漢など性的被害・虐待を受けたために、心に深い傷を負い、悩んでいる人もいるかもしれません。性的被害はとてもデリケートな問題。早めの心のケアが大切です。
通勤中や道端など外出時に痴漢被害に遭った場合、恐怖心や嫌な光景がフラッシュバックし、外に出にくくなる人もいます。もし、子どもが被害に遭ってしまったら、通学時は送り迎えをしてあげたり通学路を変えてみたりと親がしっかりガードしてあげましょう。
そのほかのケースとしては家庭内、特に兄弟間による性的被害に関する相談があります。被害を受けたことは、なかなか親に伝えられないもの。そのため、数年にわたって被害が続くケースもあります。もし、子どもから打ち明けられたら、まず信じてあげることが大切。中には、空想だったり悪口で言っている場合もありますが、”何かしら傷ついている”と思って、監視したり二人きりにさせないようにするなど、手を打つことが重要です。たとえ事実ではなくても、子どもはそれで安心します。
被害を受けた子は”PTSD(心的外傷後ストレス障害)”や、パーソナリティ障害、うつ病などの心の病になることも。専門医による心のケアが必要です。 また、そのような行動を起こしてしまった子への対応は、しっかりとした教育・指導が必要です。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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