横浜院長のひとりごと

横浜院長のひとりごと No.155 元通り

ドライブもLIFEも終わってしまい、秋は物思いにふける横浜院長の柏です。うつ病の話を昨年9月にはじめてから一年、当初危惧したとおりの長〜〜いお話しとなってしまっております。うつ病は精神疾患の基本みたいなところがありまして、不安障害、統合失調症など他の病気の方の療養にも役立つことがたくさんあると思いますので、気長にお付き合いいただければと思います。あと一年以内には終わりたいところです(汗)。
さて、「治るということ」がどういうことかについてのお話しでしたね。「くすりをのまなくなること」というFrequent Answer (FA)に対する私の考えを書いてきましたが、もう一つのFAが「元通りになること、元の自分に戻ること」というものです。今日はこれについて考えてみましょう。
たしかにうつ病の症状はつらいですよね。つらい気分がなくなり、元のように明るい気分ややる気を取り戻すこと。これは治療に期待されることとしては当然のことであり、われわれもそれに応えるべく治療を進めていきます。
しかし、ちょっと考えてみましょう。うつ病は、内因、外因、性格因があいまっておこりますが、ということは、それまでの生活でのなんらかの無理が病気として反映されている、ということでもあるいということです。となると「元通りになる」「元の自分に戻る」ということは、再度うつに陥るハイリスク状態に戻るということです。なので私はそのまま「元通りになること」はお勧めいたしません。勇気を持って、生活を変える、環境を変える、考え方を変える、人とのつきあい方を変える・・・うつになりにくい、新しいスタイルに自分を変えていくこと。それがとても大切ではないかと考えています。それがひいては「本来の自分」を取り戻す作業なのではないか・・・そんな風に、いろいろな方を見てきた経験から思うわけです。
そのためには、それまで大切にしてきたことを切り捨てなくてはならない場合もあるでしょう。つらい局面ですが、心身の健康あっての人生です。ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず。いろいろご相談しながら、新しい人生を切り開いていきましょう。
しかし、そうはいっても経済的理由、家庭の事情などでスタイルを変えられない場合もあるわけです。その場合は、次善の策として十分な薬物療法を継続したり、認知行動療法などによりストレスを受け流す方法を身につけることによりその状況を乗り切る、という戦略を採ることとなります。本来は望ましくないことですが、現実にはこうしたこともままあるわけです。この場合、抗うつ薬はストレスに対する「楯」として働きます。堤防の高さを高くして、津波に備えるわけです。
変えられるものは、変える。変えられないものは、乗り切る工夫をする。でも、一番大切はことは「何を変えて何を変えないか」そこを判断することでしょうね。また、ニーバーの祈りに戻ってきましたね。
さて物思いにふける秋。九月ももう終わりますが、今日の一曲は季節ものということで「九月の雨」、歌は太田裕美です。先日NHK-FMの特番でDJをされていて、往年のファンとしては感激でした。たしか中学生の時の曲ですね。


運動の秋ですが、iPhone5から3年ぶり、私もついに6sにアプグレしました。5の時はよく固まっていた(いつも大事な時に・・・泣)ingressも6sではだいぶスムーズになりました(^^)v。この秋も歩くぞ!みなさんもこの秋は緑のエージェントとなって歩きましょう。ではまた。

コメント

  1. 左から3番目のしろたん より:

    久しぶりに参りました(。・ω・。)ゞ
    元通りになるのは良くないことだと分かっていても、じゃあ「どういう方向に回復していけばいいのか?」が決まらないというか………どうしたら良いのか、戸惑ってしまいます。
    元通りなら目指す状態がわかりますが、いきなり野放しにされる感覚になるんです(´・ω・`)
    どうしたら良いのでしょうか?( ;∀;)

  2. パンダマン3世 より:

    ご無沙汰してます。
    LIFEの終了は寂しいですね・・NHKの自虐ネタ?ともいえる、うっちゃんのエグゼグティブプロデユーサー?が個人的には◯です。イカ大王の今後も気になりますが、早めの復活も期待してます。
    投薬についてですが、薬への依存が強まるのではないかとか、副作用が怖い、という声もたびたび聴きます。ただ、数ある防御策の一つとして、その有効性を上手に活用するのであれば、安心ではないでしょうか。市販の強精剤とか、一部の風邪薬のほうがよほどその成分をみると、怖いという指摘もありますからね・・

  3. 横浜院長 より:

    しろたんさん
    こんにちは。新しい方向へ進むわけですから、不安にならない方がおかしいですよね。
    これまでのやり方で、なにが大丈夫でなにがまずかったのか。
    いろいろ書き出してみる作業はいかがでしょうか。おのずと見えてくるものがあると思いますよ。
    でもひとりで悩まずに、主治医や信頼できる人とも相談して下さいね。

  4. 横浜院長 より:

    パンダマン3世さん
    LIFEですが、来春あたりにシーズン4で復活することを期待しましょう。
    そう、市販薬のほうがこわいものいろいろ入ってるんですよ。
    咳止めとかコデイン平気で入ってますしね。