こころの健康アラカルト

部下の行動に疑心暗鬼

「部下が指示に従わず勝手な行動をしているのではないかと、とても疑心暗鬼になってしまいます。そのため執拗に行動を確認したり感情的になることもしばしばです。」20代後半女性からの質問です。
20代後半で部下を持つことは比較的珍しいので、とても頑張り屋なのだと思います。まだ若いので、部下はなかなか命令に従わないものという現実に慣れていないのではないでしょうか。
社会人になりたての場合、仕事に対して学生時代のサークル活動と同じように振る舞ったり、自分の思った通りに行動すればいいと考える人も少なくありません。
仕事なので、上司が部下の行動を確認することは必要でしょう。また、部下が指示に従わない場合、多少感情的になるのは当然のことです。要するに、部下をどの程度コントロールできるのか、その現状認識の問題です。上司に時間的、精神的な余裕がないと難しいかもしれません。このような感覚は社会に出て10年程してやっと分かること。すぐに上手に対処できなくても焦る必要はありません。
以上のように認識を変えてもうまく感情をコントロールできない場合は、心の病気の可能性を否定できません。統合失調症や強迫性障害などが想定されます。心のエネルギー低下に伴う疑心暗鬼であれば、うつ病や双極性障害が背景にある場合も考えられます。

コメント