こころの健康アラカルト

幼児・児童期に多い”チック障害”

入園や小学校入学で期待と不安が高まる春。幼児期・思春期に、気になる子どもの心の病の中で、特にチック障害について2回にわたりお話ししましょう。
チック障害とは? 本人の意思に関わらず繰り返し肩が上がってしまったり、声が出てしまう疾患で、幼児から小学校低学年ごろに多くみられます。一過性のものは自然と治癒し、慢性のものも18歳ごろにはほとんどが治まってきます。
どのような症状が見られるかというと、運動チックと音声チックがあり、それぞれが単純チックと複雑チックに分けられます。単純運動チックにはまばたき、首ふり、肩すくめ、しかめ顔など、単純音声チックには咳払い、鼻すすり、奇声などがあります。複雑運動チックでは自分を叩いたり、飛んだり跳ねたりなど、複雑音声チックでは特定の言語の繰り返しが一般的であり、中には卑猥(ひわい)な単語を繰り返すなども。チックのうち複雑連動チックと音声チックの両方が見られるものをトゥレット障害といいます。
原因は明らかでなく、以前は心理的なものによると言われていました。現在、トゥレット障害では脳の神経の一部に障害があると考えられています。気になる場合は専門医に相談を。
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ハートクリニック院長 浅井逸郎

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