こころの健康アラカルト

進路先は子ども自身が決定を

そろそろ子どもの進路先を決めなければならない時期。中には親子ケンカが絶えないという家庭もあるのでは?
今、子どもの数は減っていますが学校の数は変わらないので、比較的入学しやすい状態にあるのでは? 大学は、個性のあるカリキュラムや新たな学問を取り入れたりと、特徴あるところも増えているので、教育の質の差はさほどないと考えると、受験生にとっても選択肢の幅が広がっているのではないでしょうか。また、今は昔のような学歴社会ではなくなっていることを、認識する必要があります。
子どもに対して必要な配慮はといえば、思春期である子どもは親に依存している場合が多く、どう決めていいかわかりません。ですが、最終的に進路を決めるのは、子どもにさせてあげることが大切。親は、まず子どもの意見・本音を聞き出しましょう。それから大学や、その大学に通う子どもの特徴などを情報収集し、自分の子どもに合う大学かどうかを見極めて、子どもに情報提供をしてあげることが大切です。
子どもは受験というプレッシャーで、イライラしたり怒りっぽくなったり、中には軽い自傷行為をする子もいます。眠れない、食欲がないなどの症状があれば、うつ病の可能性も。人生を左右するほど、深刻なことではないというスタンスで親がゆとりのある環境を作ってあげましょう。それでも、症状が改善しない場合は、心療内科へ相談してください。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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