福祉用語の基礎知識

ネットワーク

ネットワークとは、「網状のつながり」を意味しますが、社会福祉や市民運動でネットワークという場面、ある目的や価値を共有している人々の間で、既存組合の所属や居住地域を超えて、人間的な連携を築いていく活動を意味しています。ネットワークとネットワーキングの違いは、ネットワークはその状況を意味し、ネットワーキングは、ネットの形成過程、活動方法の動態的な観念として用いられます。
精神保健分野でネットワークが注目されるようになってきたのは、精神障害者の地域生活を支援して行く活動において、ソーシャルワークにおけるコミュニティワークの重要性が認識され、地域における様々なフォーマル(制度、病院、専門家等)、インフォーマル(地域住民、ボランティア等)な人的資源を含めた社会資源のネットワーク形成が必要不可欠であることと関連しています。
ソーシャルワークにおけるネットワークの機能
•直接対人援助における関係機関・者のつながりと協働
•ソーシャルサポート体制の構築を目的とし各関係機関・者の役割の再認識と協働 ・精神障害の
 ある当事者同士の支え合いが仲間を作り、共通の目標・課題達成のための組織化と協働
•あらゆる人々が参画した地域づくり、まちづくりを構築していくための協働  等
「協働」は、関係機関・者同士が、上下関係や指示的な関係でなく対等な関係で、各々が役割を持ち、共通の目標に向かって共に活動するという意味です。 ネットワークの形成は、段階的にあるいは、互いに影響し合うように結びついて形成されていきます。ソーシャルワークにおいて、人と環境との相互作用に焦点を当て、あらゆる立場の人々と連携をし、パートナーシップをもって協働していく過程は、ソーシャルサポートネットワークの形成に取り組むことであります。