横浜院長のひとりごと

横浜院長のひとりごと No.073 サンドウェッジ

横浜院長の柏です。ゆるキャラグランプリ、わがぐんまちゃんは惜しくも3位。しかし群馬県東部出身者としては、1位の栃木県佐野市も4位の埼玉県深谷市もお近くなのでびっくり。ちなみに厚木のあゆコロちゃんは6位でしたね。
さて、ちょっと前になりますが、安倍総理が、日本経済をゴルフに例えて、バンカーから出るにはパターでいくらやってもだめで、サンドウェッジ(アベノミクス)が必要、と答弁していましたよね。うまいこと例えるなぁ、と思いましたが、これは実は病気の治療でも同じ事が言えるんですね。
hitori73-a.jpg病気になるというのは、人生というコースを歩いていてうっかりバンカー(落とし穴)に落ちた状態です。図で、ふつうは「健常」というフェアウェイにいて、ここにはへりがあるのでそうそう落ちることはないのですが、何かのはずみでこのへりを越えてしまったときに、病気というバンカーに入ってしまうことになります。へりがある、というのは以前にブログNo.016でお示しした「安定した平衡状態」のことですね。化学反応で遷移状態をへるのと同じです。
この図は正常のまわりにいろいろな病気のバンカーがあることを示したものです。本当は3次元的に、正常のまわりをいろいろな病気が取り囲んでいる絵になります(書けんかった・・・)。しっかりと病気のバンカーにはまってしまった場合、ただ休む(パター)だけではふちを越えることができずまた病気のバンカーに戻ってしまいます。こうした時にはやはりサンドウェッジ、つまりある程度強力な急性期治療が必要です。標準的には、ここに薬物療法の重要性があると思います。薬を使うことで脳内状態を遷移させ、ふちを越えて正常まで連れて行くわけです。しっかりと健常のつぼまで戻れれば、薬は減らしていける可能性があります(これは、ふちがどれくらいしっかり残っているかによって決まるのでしょう)。
この図ですが、ブログNo.070でご紹介した烏山病院での講演会で、川人光男先生の講演でも似た図が示されました。川人先生たちは精神疾患を脳内結合の障害ととらえ、脳の大域機能結合ネットワークをfunctional MRIなどを用いて解析、brain-machine-interface(BMI)の考え方から新たな脳科学を樹立しています。この技法のすごいところは臨床と直結しているところでして、中でもdecoded neurofeedback (DecNef)と呼ばれる手法では、脳活動のゆらぎを利用してたまたま望ましい方向に向かったゆらぎをデコーダーが検出することにより、どのような働きかけが精神疾患の治療に役立つかを判定できます。こうして編み出されたneurofeedbackトレーニングにより、病気→健常へ遷移を促すことができます。化学反応でも遷移状態となるには適切な条件、触媒が必要です。これがサンドウェッジですね。今後、DecNef法は精神科治療ではどういう方法がサンドウェッジになりうるのかを検証するための重要な武器となることが期待されます。・・・ちょっと難しかったですかね?

コメント

  1. まねきねこ より:

    電車のトイレ不安は、漢方薬の処方を変えてもらったり、腹巻をしたりで、今週は見事に乗り切りました。根は単純なもので。腹巻は意外なことにダイエット効果もあり、体重と体脂肪率が下がりました。代謝がよくなったからだと思うのですが。
     悪い方にはまるときは、本当に負のスパイラルとしか思えません。今回は漢方薬を変えたことが、かなり大きかったような気がします。お腹のあたりがぽっとあったかくなるような感じがあり、内臓に安定感を感じる薬です。私は昔から薬の治療には積極的に受けるタイプです。飲まずに済めばそれに越したことはないと思いますが、薬を飲まないで済むなら、病気ではないわけですから。

  2. 匿名 より:

    ゆるキャラ6位の厚木のあゆコロちゃん、お気に入りなんですか?

  3. 横浜院長 より:

    まねきねこさん
    「温める」ことの効果ですね。中から漢方であたため、外からは腹巻きで温める。完璧です。
    お薬に関するコメントも示唆に富んでいますね。今後ともよろしくお願いします。
    Anonymousさん
    いえいえ、神奈川県ということで出させていただいた次第でございます。
    最近のお気に入りは、ミーハーながらふなっしーです。出遅れましたが、先日テレビで見てカルチャーショックを受けました。あの躁病チックな動きがなんとも。ぐんまちゃんも、あれくらいやらんといかんとですね。

  4. 隊長 より:

    なるほど、対処の仕方は環境による、ということで。
    そしてその方法も適したものでないと。
    アベノミクス、効果がいま一つ感じられないですが。