こころの健康アラカルト

買い物がやめられない・・・買物依存症(3)

この記事はこちらからの続きです。
やめなければいけないとわかっていながら、ついつい買ってしまう事を繰り返す買物依存症。ただ、買い物依存症単体の症状で困って受診、というケースは少なく、他の病気や悩みなど、心の問題を抱えている方の一つの症状である場合が多く見られます。
症状が「買い物症候群」という形で現れた場合は、どのような取り組みをすれば良いでしょうか。
まず、本人の気づいていない心理的葛藤をカウンセリングで探ります。女性の場合、ご主人、同居の姑、近所とのコミュニケーションの問題、子育てに関わる悩み、など、家庭に関することで満たされていないと感じる思いや、不安が持続されていることなどが、依存症の背景として浮かび上がることが多くあります。男性でサラリーマンの場合には、会社でのことが基本にあるというのと同じです。
その問題の程度にもよりますが、軽症の場合は、カウンセリングで、もしくは薬物療法をプラスして、改善される場合もあります。そのような取り組みの中で、買物依存は自然と消えていくことも少なくありません。
中等以上の場合は、つまり、買っても買っても充足感を得られないのに、それでもやめられないというケースです。この場合はカウンセリング、薬物療法、そして自助グループによる活動を通して治療をすすめていきます。まずはご相談を。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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