こころの健康アラカルト

心の病と薬の上手な付き合い方(1)

うつ病などの心の病で用いる薬物療法について、2回にわたってお話ししましょう。
薬物療法で注意する点は何でしょうか。
病気の種類と程度、状態、年齢、性別、発症歴などにより、薬の種類、量、投与期間が異なります。これらの組み合わせにより、ある程度はガイドラインに沿って薬物療法を行っていきますが、薬の効き方にも個人差があるので一人ひとりに合わせた対応が必要です。
効果がない場合はというと、薬の効果を測る目安は、症状が改善しているかと言うことです。ところが、薬には即効性のあるものばかりでなく、時間をかけて効果を得る場合もあります。「効かないから」と服用をやめてしまう人も多いのですが、「最初は副作用の有無を調べ、だんだん量を増やしてようやく効果の出る薬です」など医師から再度、薬の説明をすることもあります。
副作用のある場合は、薬を飲んで頭痛、吐き気、ふらつき、強い眠気などがある場合は無理に継続しないで一旦服用を中止し、相談してください。薬を上手に使えば、快適に日常生活を過ごせる場合も多いです。じっくり自分に合った薬の種類や量を医師と一緒に決めていきましょう。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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