横浜院長のひとりごと

横浜院長のひとりごと No.104 脱法ハーブ

横浜院長の柏です。貴虎兄さん、今回も生き延びているのでしょうか。ストーリー展開は素晴らしいのですが、同じ展開二度はちょっと食傷かな・・・。次回映画連動でせっかくの流れにまたまた水をさされそうですし・・・鎧武制作スタッフ!素材を無駄にしないで下さいね!
さて、今日も「脱法ハーブ」なるものを吸って暴走した運転手が逮捕されたようですね。先日は池袋で死亡事故も起きており、大変な危惧を感じております。有名歌手が覚せい剤で逮捕される一方で、ごく普通の会社員、学生、主婦にまで「脱法ハーブ」の魔の手が伸びている、この現状は見過ごすことができません。
「ハーブ」というと麻薬系・ダウナー系が連想されますが(それとて非常に危険なものですが)、どうやら最近の「脱法ハーブ」にはそのハーブに別の薬物がしみこませてあり、そしてその薬物には覚せい剤相当の薬理作用があるようです。
私はまだ「脱法ハーブ」に関係した当院での診療は数名のみですが、ニュースによると、薬物依存支援団体ダルクの相談者数や、薬物専門病院の入院患者数は今や9割方が覚せい剤ではなく「脱法ハーブ」だというのです。危機的な事態と言えるでしょう。
法律用語で「覚せい剤」というとほぼメタンフェタミンを指します。商品名はヒロポン。現在も外科系の限られた領域で使われていますが、ヒロポンと言えば戦時中、元気に戦い続けるために特攻隊や工場などで使われた代物です。覚醒効果、意欲亢進効果が高いアッパー系薬物ですが、規制されるにはされる理由があるわけです。
急性効果としては、まず精神病症状と依存形成があります。精神病症状ですが、脱法ハーブでも、これまで精神科に全く縁のなかった方が突然、統合失調症の急性期のような幻覚妄想状態、精神運動興奮状態を呈して緊急入院になるケースが後を絶たないようです。このような状態で運転したら大変なことになるのは、火を見るより明らかでしょう。この手の薬物は切れてくると異様な倦怠、抑うつなどに襲われることから、依存にもつながってしまいます。
さて、ここまでは皆さんご存じかと思うのですが、覚せい剤や脱法ハーブが本当に怖ろしいのは、実はこのあとなのです。ここには、逆耐性というキーワードが絡んできます。次回、この逆耐性について詳しくお話ししましょう。
今日の一曲は、私の好きなスクリャービンです。晩年神秘主義に走る彼ですが、若い頃の作品は「ロシアのショパン」とでも呼ぶべき名品揃いです。私の敬愛するホロヴィッツのライブで、練習曲op.8-12をどうぞ。私もかつてサンハート(二俣川)で弾いたことがあるんですよ(^_^) もう20数年前ですねぇ。

コメント

  1. 匿名 より:

    先生、今回も素晴らしい音楽ありがとう。
    先生は本当になんでもお出来になるんですね。
    何か一つでも楽器を弾けたら私も少しは気を紛らす事が出来るんですが。
    小学生になったつもりでリコーダーでも吹いてみようかな。
    北鎌倉の東慶寺で初心者対象に月に一回香道教室がひらかれています。
    私もよく簡単なスティック状のお香を焚くのですが、一度ちゃんと教えていただきたいと思っています。私は甘い香りのする沈香が好きです。家族の一人は伽羅の方が良いという者もいて、やはり好みってあるんだなぁと思います。ほのかに香がただよう風情がいいですね。
    先生もご家族で東慶寺の香道教室体験されては?

  2. 匿名 より:

    薬指と小指の開き具合、これらの指の力強さが素晴らしいです。まさに神の手なんですね。
    生まれながらの芸術家になるための手ってあるんですね。

  3. むぎママ より:

    ちょうど先日横浜であった脱法ハーブ使用者が起こした事故を、私の知人のお友達が現場で目撃したようです。
    こんな身近なところに薬物の魔の手が迫ってきていると思うと恐ろしいし、若気の至りによる好奇心や一時の感情のぐらつきで危険な薬物に手を出さないで!って願ってやみません。
    あと、ハーブやアロマなどの自然療法のしている者ゆえ、バジルとかローズマリーだとかみたいな健全な自然そのもののハーブにまで誤解がされかねない表記が行われたまま情報が広まると悲しいなぁとも思っています。
    先日、ダウンタウンの松ちゃんが「こんなもん『よだれくん』でええよ」と、若者が見て格好悪くて恥ずかしい名前に変えたらいいと言っていたようですが、上記の誤解を回避することもそうですが若い子たちに薬物を使うこと=格好わるいことって認識してもらうためにはほんとそれくらい格好わるい名前にしてもいいかもしれないなと思います(-_-;)

  4. むぎママ より:

    ちょうど先日横浜であった脱法ハーブ使用者が起こした事故を、私の知人のお友達が現場で目撃したようです。
    こんな身近なところに薬物の魔の手が迫ってきていると思うと恐ろしいし、若気の至りによる好奇心や一時の感情のぐらつきで危険な薬物に手を出さないで!って願ってやみません。
    あと、ハーブやアロマなどの自然療法の勉強をしている者ゆえ、バジルとかローズマリーだとかみたいな健全な自然そのもののハーブにまで誤解がされかねない表記が行われたまま情報が広まると悲しいなぁとも思っています。
    先日、ダウンタウンの松ちゃんが「こんなもん『よだれくん』でええよ」と、若者が見て格好悪くて恥ずかしい名前に変えたらいいと言っていたようですが、上記の誤解を回避することもそうですが若い子たちに薬物を使うこと=格好わるいことって認識してもらうためにはほんとそれくらい格好わるい名前にしてもいいかもしれないなと思います(-_-;)

  5. ミント より:

    ほんとに麦ママさんのおっしゃること わたしも思っています。
    ハーブ達が誤解を受けてしまいそうで かわいそうです。
    ハーブ関係を売るショップも迷惑でしょうね。
    気軽に使用してしまいそうなネーミング 良くないですよね。
    早く別の名前 カッコ悪い名前 考えて欲しいですね。

  6. 横浜院長 より:

    名前を入力しないとAnonymousになると最近気づきました(^_^;
    Anonymous1さん
    香道教室、いいですね。鎌倉と言えば、私も建長寺で写経と座禅体験したことありますよ。
    座禅またやりたいですねぇ。
    Anonymous2さん
    そう、神の手です。指を立てて弾くように教わった私には、まるでカルチャーショックでしたね。
    むぎママさん、ミントさん
    「よだれくん」素晴らしいですね。さすが松ちゃん。みんなで使いましょう。「よだれくん」
    暴走族<珍走団みたいなもんですな。

  7. 匿名 より:

    私は庭にプランターでハーブを栽培しています。
    アップルミントを多めにして、他のミントとブレンドしてミントティーにすると美味しいです。
    疲れた時にはホッとします。
    手作りのケーキを添えると更にいいです。
    最近はシソジュースを作ってます。
    先生は鎌倉によく行かれますね。
    長谷寺の和み地蔵、ブログに載せられてましたが、人気ですよね。私もあのお寺は大好きでよく行きます。和み地蔵のお守りも買いました。
    建長寺に行くと歴史の重さを肌で感じます。
    時間があればまた行きたいと思っています。

  8. パバゲーナ より:

    院長先生、こんにちは。梅雨のど真ん中、健康な方々もなかなか体調を整えるのに苦労する季節。ケガの古傷や一病抱えるものには、慎重に歩みを進めざるを得ないシーズンです。
    梅雨の暑さを吹き飛ばせ!とばかりに脱法ハーブに手を染めるのは危険極まりないことですね。。。
    病院のデイルームで入院中の男性と会話をしていたら、“覚醒剤の後遺症で統合失調症になっちゃったんだ。”と、なんとも、後悔のしようのない話を聞いてやりきれない気分になったことがありました。わたくしの旧知の方のご家族が、覚醒剤中毒になって自死されたり、これまた旧知の方がコカイン中毒で廃人のようになってしまったりと、比較的昔から、薬物の恐ろしさを思い知らされております。
    以前、覚醒剤中毒で錯乱中、街中で喧嘩。喧嘩相手を死なせてしまった男の子と話したこともありました。見た目なかなかの好青年。そのような過去があるようには全く見えないし、何しろ若いのでそんな経験があるなんて考えもしませんでした。
    矢張り、やりきれない気持ちになって“病院で薬抜きしたの?”と尋ねると、“刑務所の中で。。。”と。そーだよねぇ。それはイヤでも抜けるわねェ。。。と、本当に溜め息混じりの受け答えをいたしました。(-_-;)
    今まで、思うがまま、悪名を轟かせてきた我れ等が神奈川県警でも、麻薬取締官がヘロイン中毒になっておナワになったりと、一度手を出すと抜け出すことが難しいのが薬物のようですね。
    20年前のアメリカでは、ハードワークを強いられる職業の人たち、株のディーラー、メディカル・ドクター(ムムッ!)のコカイン中毒が急増などというニュースも聞きましたが。。。
    薬物中毒の話を聞くとやりきれなくて、溜め息がでてしまいます。“薬物は社会的にもヨロシクないお金も無い”と、地元キノコの会に入会して、菌類研究のドクターや有志のおじ様おば様方に混じってステキ(?)なキノコを求めてキノコ摘みに参加していた少年達もワタクシは知っていましたが、やはり溜め息がでてしまいます、アホッ(-_-;)
    年まさに“ブロン液(咳止め薬)トリップ”全盛期の頃でしたね。
    みなさん、薬物には決して近寄らないように。真夜中の盛り場をうろつかないように。今日びの暴力団は、真夜中チャラチャラと歩いている若者を突然“オイオイ♫”と楽しげに裏路地に連れ込んで、突然注射をプスッ!っとかやるそうですよ。そして中身は覚醒剤。若い皆さん!暴力団の餌食になってはなりませんヨ。

  9. 横浜院長 より:

    匿名さん
    こんにちは。ん?長谷寺の和み地蔵?知らん?ブログ?ん?
    で検索して写真をみて・・・わかりました。
    この写真は、とある用途で講演会で何度も使っていますね−。そちらでご覧になられたのかと。
    お聞きいただきありがとうございます(^^)v
    今度、長谷寺に実際に行ってみたいと思います。ありがとうございました。

  10. 横浜院長 より:

    パパゲーナさん
    こんにちは。前後しましたね。
    いろいろご経験ですね。次回書きますが、後遺症は本当にこわいですよ。
    キノコの会というのは知りませんでしたが、何をやっているんでしょうか・・・。

  11. パバゲーナ より:

    あ キノコの会ですか?
    キノコ博士の異名を持つ著名な老菌類学者の先生が、横浜市内の森林公園などで、安全で安心、楽しいキノコ狩りのノウハウを教えてくださる、健全な会のようでした( ´ ▽ ` )
    我が家の近くにも大きな県立公園がありまして、雑木林の中に美味しく食べられるキノコが沢山あったようです。(フランス料理で珍重されているモリーユ、あみがさ茸などが摘み切れないほど生えていたそうで、天日干ししてからコックさんにお分けしたりしていたようです)
    キノコ狩りを安心安全に楽しみたい善男善女に混じって、少し違う目的で参加した妙に上気した少年たちが混じっていたキノコの会でございました。
    しかし毒キノコも怖いですよね、院長先生f^_^;)神経毒が入ってるんでしょうか。

  12. パバゲーナ より:

    キノコの会で、正しいキノコの知識を、草の根で啓蒙されていらした博士は、柏先生の同窓の大先輩、今関六也博士だったそうです。素朴でお優しいお人柄であられた博士から、菌類への愛とロマン、その美しさを学ぶことのできた少年たちは、今や父親となって、自然公園で子供達とキノコの観察をしているようです。
    件の原発事故以来、天然のキノコを食する方は少なくなったようですが。。。残念なことですね。