横浜院長のひとりごと

横浜院長のひとりごと No.186 対人関係療法(その1)

横浜院長の柏です。なんだかご無沙汰となってしまいました。その間に、リオオリンピックも終わりましたね。昼夜逆転しちゃった皆さん、それはいけませんが早く時差ボケを治しておきましょうね。大学時代バドミントン部員だった私としては女子ダブルスの金メダルは衝撃(当時の日本では考えられないこと!)でしたが、やはり唸ったのは男子400mリレー。個々の力が劣ってもチームとして勝つ、日本人の面目若如たるところでしたね。
しかし、チームワークはこのようにうまくいくとは限らず、組織の中で苦しくなってしまう人もいます。対人関係は、うまくいくとすごい力を発揮しますが、うまくいかなくなるとそれは大きなストレスとなります。「人間の悩みは、すべて対人関係の悩みである」、これは最近はやりのアドラーの言葉ですね。
さて、夏休みで間があきましたが、そろそろうつ病シリーズを完結させましょう。最後のテーマは、オリンピックから無理矢理つなげた感がありますが(^_^;対人関係療法です。英語ではinterpersonal psychotherapy, 略してIPTとも呼ばれます。これは、研究ベースでも前述した認知行動療法と並んでうつ病に効果が証明されている心理療法です。
IPTについては、水島広子こころの健康クリニックの水島広子先生、三田こころの健康クリニックの生野信弘先生のHPに詳しい解説がありますので、そちらをご覧いただくとよくご理解いただけると思います。ここでは、エッセンスを簡単にご紹介しましょう。
クリニックにいらっしゃる皆さんの悩み事。うつや不安を呼び起こすその原因は何でしょうか。職場のストレス。家庭のストレス。友人関係のストレス。いろいろな場合があるわけですが、よくよく伺ってみますとそのほとんどが、対人関係の問題が深く関わっています。
昇進のストレス。よくお聞きすると、上司や部下との関係が大きく影を落としています。過重労働のストレス。これも、家族との関係がよければ乗り切れるものがそうではないことも。「人への関心が薄い」とされる発達障害(自閉スペクトラム)の方であっても、中には全く気にしない方もありますが、多くの方はその特性のために対人関係がうまくいかないことが大きなストレスとなっています。
IPTでは、この対人関係を治療的に扱うわけですが、対人関係であれば何でもよいわけではありません。IPTは「重要な他者」との「現在の」関係について扱うことになっているのです。対人関係は、相手が誰でもよいわけではなく、必ず関係性の高い人から低い人まで濃淡があります。その人にとって、とくに重要な人・・・家族になることが多いわけです・・との関係、それも現在進行形のものを扱っていきます。
IPTでは、テーマを4つに分類します。4つとは、①悲哀②役割期待の不和③役割の変化④対人関係の欠如、です。次回、ここをもう少し掘り下げてみましょう。
今日の一曲は、久々にクラシックに戻りましょう。私の大好きなスクリャービンの一曲。今日は、練習曲作品2-1 嬰ハ短調です。この「嬰」という漢字がもの悲しくていいんですよね。

コメント

  1. 隊長 より:

    なぜか今、起きてます。
    早く寝なきゃ。
    このホロヴィッツの姿、シビれますねえ。
    曲と一体化という感じで。
    表現を磨く「練習曲」としてとても良い題材だと思います。

  2. 上甲 より:

    夏休みは、家族とおでかけしたのですかぁ
    私は、夏休みがなく、毎日が、忙しかったです。
    仕事での人間関係は、わかりません。
    班のグループから、どのように思われているかぁ、私は、とても不安です。
    人間関係で、私もいろいろ悩まされて、ストレスも感じ、自分が、嫌になる事もあります。
    この先も私は、人間関係に悩まされるのかぁ。

  3. 横浜院長 より:

    隊長さん
    早く寝ましょう(^o^)・・・おっと人のこと言えないか。
    ピアノを習っていた時、指は立てて弾くように教えられていた少年にはホロヴィッツの演奏は魔法のように見えました。今見てもため息が出ますね。
    上甲さん
    夏休み・・・今年は近場ですませましたので、とくにブログでの報告はありません。
    さて、職場は仕事をしてお給料をいただく場所であり、友達を作る場所というわけではありません。
    大切なことは与えられた仕事をきちんとこなすことです。もちろんチーム作業ではコミュニケーションも必要となりますが、必要以上にそこにこだわる必要はありません。
    どう思われているかより、まずは目の前の仕事に集中しましょうね。