横浜院長のひとりごと

横浜院長のひとりごと No.211 パープル、ブルー&グリーン

hitorigoto-211a.jpg横浜院長の柏です。この時期、マリンタワーがにライトアップされるのに皆さんお気づきでしょうか。3月26日はてんかん啓発のためのパープルデー、4月2日は自閉症啓発デーと、通院中の皆様とも関係が深いイベントが続くのです。パープルデーでは、他にもナビオス、ジャック、大船観音、江ノ島、川崎マリエン(うっ、知らない…どこ?)で一斉に紫のライトアップがされたそうです(No.066でお話した通り、てんかんは精神科で診るべき疾患なのです!)。自閉症啓発デーでも、シーパラ、江ノ島などもブルーに染まったとのこと。横浜では、関内ホールでイベントが行われるなど活発に活動が行われています。

hitorigoto-211b.jpg自閉症啓発デーは、自閉症のお子さんを支える活動として始まったわけですが、今や自閉症の概念はずっと広くなり、アスペルガー症候群など、大人で困っている方々まで含めて発達障害(発達症)と呼ばれ、幅広いスペクトラムをなすという意味で自閉症スペクトラムと呼ばれるようになってきています。国内では、自閉症啓発デーにつづく1週間、4月2日から8日までを「発達障害啓発週間」として啓発活動を行っています。
私が子どもの専門医でないこともありますが、当院にいらしている自閉スペクトラム症の方のうち、DSM-IV-TRのいうところの「自閉症」の診断基準を満たす方はごく少数にとどまり、ほとんどの方が知的障害を伴わない、いわゆる「大人の発達障害」の方々です。子どもの自閉症の場合と異なり、なかなか周囲からわかりにくく、理解を得られにくいことも多く、こうした啓発活動をもとに周囲(家族、友人、職場、学校など)の理解が進むことを期待したいと思います。
なお、これまで第2・第4水曜夜に行っていた私の発達障害専門外来ですが、今月から都合により第2・第4火曜夜とさせていただきます。この外来枠は事前登録制とさせていただいておりますが、現在柏は診療の質の確保のため、新患診療を普段お世話になっている医師や支援者からのご紹介のみ(それでも相当な数…)とさせていただいておりますのでご了解いただければと存じます。他の医師の新患枠にはまだ余裕がありますので、ご用命いただけますと幸いです。
hitorigoto-211c.jpg紫、青ときていますが、色といえば私は緑色が好き。ingressも緑ですが、実はもっと前、子どもの頃から好きな色といえば緑です。Pokemonは緑がないので青にしましたが、どうもサボりがちなのは色のせいですかねー。マリンタワーは、緑内障と臓器移植のキャンペーンの日にそれぞれ緑色になるようですね。
今日の一曲は、ブラームスのピアノ四重奏曲ト短調作品25をフォーレ四重奏団の凸版ホールでのライブでどうぞ。これでもか、と美しい主題が続きます。ではまた。

コメント

  1. 左から3番目のしろたん より:

    ご無沙汰してます。
    私も、ワンセグのニュースで知りました。
    東京タワーの点灯式には、小池知事も駆けつけたとか。
    突然で申し訳ないのですが、教えていただきたいことがあります。
    柏先生にお薬を処方していただいてますし(ありがとうございます。)、両親の日頃の気遣いにはとても感謝しているのですが、鬱状態になると、両親に(特に母)『心のケア』もしてほしいと思ってしまいます。今、(両親は気づいていないみたいですが)その事で親子関係がギクシャクしています。
    これは、病気のせいなんでしょうか?それとも、問題の本質なんでしょうか?私が我慢しさえすれば、丸く納まる話なんでしょうか?
    弱音をはけるところが、ネット上しかなくなってしまって…
    教えていただけると幸いです。

  2. 横浜院長 より:

    しろたんさん
    気づくのが遅れました。診察の前に気づくべきでしたね。
    最近は、新しいブログをアップする際に初めて見る始末でして…すみません。
    さて、
    「両親の日頃の気遣いにはとても感謝している」
    「うつ状態になると、…もしてほしいと思ってしまう」
    と書かれている通りなのではないでしょうか。
    うつ状態では、自分に対しても相手に対しても、ネガティブな考えが先に立ってしまいます。ご両親はしっかり、あなたのことを心配されていると思いますよ。
    ただ、ご両親も人間ですから限界もあるでしょう。
    うつの時にはなかなか話し合いもうまくいかないでしょうから、少し元気になった時に、何ができて何ができないか、一度話し合っておくのがよいかも知れません。

  3. 左から3番目のしろたん より:

    返信ありがとうございます。元気になって、ちゃんとポジティブな考えが浮かぶようになったら、両親とまた話してみます。
    4月に入って毎日泣いています。両親は、『無関心な訳じゃない』と言いつつも、目の前で私が泣いていても優しい言葉一つかけてくれません。だから、2週間くらい前から自分の部屋に閉じ籠るようになりました。
    なんか物事がうまくいかなくなると立て直しが効かないんです。うまくいかなくなると、うつにズブズブ沈んでいく感覚で…。。。
    『病気のせいでうまくいかない、必ず失敗する、その後もっと状況が悪くなる』と父に相談したら、『病気のせいにしているだけだ』と冷たく言われてしまいました。
    体重を増やしたくない自分よりも食べたくてしょうがない自分の方が勝ってしまっていて、ドンドン食べちゃうんです。(太ってはいけないのは分かっているつもりなんですけど………)それが一番今辛いです。また、より人間離れしたモンスターに戻ってしまうのではと不安です。苦しいです。
    柏先生がおっしゃる『 また元気になる日』は、いつ来るのでしょうか?最近の症状が、高校生の頃の症状に似ていて、うつが長く続くのではないかと心配です。

  4. 横浜院長 より:

    しろたんさん
    うまくいかなくなると立て直しが効かない=うつ病スパイラルですね。
    ご両親が心配していないことはないと思われます。悪い側ばかりに目が向いてしまっていると思います。
    うつにズブズブ沈んでいく、とありましたが、うつ病スパイラルは下手をすると蟻地獄状態となります。こういう時は、とにかくやり過ごす。まったり過ごしていればいずれ、必ず、うつは抜けます。
    No.019で時薬について書きましたので、そちらもご参照下さい。

  5. 左から3番目のしろたん より:

    ありがとうございます。
    最近、両親はちゃんと心配してくれていると感じられるようになりました。
    ただ、やり過ごす方法が分からなくて、毎晩泣きながら両親と話しています。毎日私が泣いてるせいで、母とうまくいかず(母の機嫌が悪い)、話を聴いてくれるのはいつも父。でも、私の病気に関しては、ど素人で勉強しようともしてくれないので、やっぱり話し合いがうまくいきません。
    4月末に、痩せ終わるまで、少し学業をお休みすることにしたのですが、ダイエットがうまくいかず、毎日不安で夜になると『痩せられないんじゃないか』と絶望しか浮かばなくなり、両親に泣きつく始末です(泣) でも、ちゃんと聴いてもらえてる感じがなくて、結局自分の部屋に閉じ籠るって結果になって…………10年前まではほんのちっちゃかった私の中のモンスターが、この10年でドンドン私を食い荒らして私ではどうにも制御できなくなってます。そのせいで、家族が崩壊しそうです。心がぐちゃぐちゃで、この世から消えたいと思ってしまいます。
    どれもこれも、うつの負のスパイラルなのだと思うのですけれど、外出して散歩しても気分転換になりません。どうしたら、モンスターを手懐けられるようになりますか?教えてください!(泣)