こころの健康アラカルト

見ていて気になる癖(3)

この記事はこちらからの続きです。
前号では、ドアの鍵を閉めた記憶があるにもかかわらず、何度も確かめずにはいられなくなる。これは強迫性障害という病気の可能性があるとお話ししました。
これはさらに、症状がひどくなると、家族や周囲の人間に一緒に確認を求めるなど、周囲も巻き込むようになることもありますので、早目に専門家に相談することをおすすめします。
何かをきっかけに同じ行動を繰り返してしまうようになることもあるのでしょうか。 例えば一度泥棒に入られてから、何度も玄関を開けて、外を確かめる、家の中にいつも誰かがいるように感じてしまうようになったり、ストーカーや痴漢の被害に遭い、後ろが気になり何度も振り返ってしまう、また一人でいるのが不安になってしまうなどという人の場合は難しいケースといえるでしょう。
もし家族が一緒のときには何ともなくても、一人になると、普通に落ちついて家にいられない、不安で仕方がない状態というのは、治療を受けて治した方が良いと思います。 どんな治療になるかといえば、抗不安薬等を投与する薬物療法。不安になってしまった時にリラックスできるよう、呼吸訓練や筋弛緩などのリラクゼーションを習得する認知行動療法・そしてカウンセリングを中心に治療を行います。
多くのケースでかなりよくなると思います。まずは専門家に相談をして下さい。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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