こころの健康アラカルト

思春期の女性に多い摂食障害

食欲の秋!
女性なら、食べたい気持ちと裏腹に、ついカロリーや体重を気にしてしまうこともありますよね。
なんとなく始めたダイエットが止まらなくなり、長年にわたり摂食障害に苦しむ場合もあります。
ではどんな人がなりやすいのでしょうか。
小学校高学年から高校生ぐらいの思春期の女性に多く見られます。容姿へのコンプレックスや他人からの心ない言葉など、きっかけはさまざまですが、がんばり屋さんや完璧主義の人ほど、目標体重を下げてしまい、拒食症に陥りやすい傾向にあります。それに引き続き、「吐けば太らない」と分かると、拒食と過食をくり返すようになる人も。さらに食べることへの罪悪感が出て来ると、精神的に追い込まれるなどうつ病の症状が出て来る場合も考えられます。
治療法は確立されてなく、投薬とカウンセリングを同時に行っていきます。周囲からのプレッシャーなど環境の調整で症状が落ち着くこともあるので、どういった悩みを抱えているかをじっくり話し合います。また、当事者同士がお互いの悩みを相談し合う”自助グループ”に参加して他人と悩みを共有することで、症状が軽減していく例も見られます。 人目につかないところで食べ吐きを繰り返す摂食障害は、家族や友達など、周りから気づかれにくいのが特徴。
無理なダイエットに注意し、自分の適性体重を知ることが大切です。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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