こころの健康アラカルト

生理的に合わない人

「学校や職場、近所などで生理的に合わない人がいます。しかし、付き合っていかなければなりません。どうすれば良いのでしょうか。」こんな質問がありました。
この質問のケースは、よくあることです。対応として2つの方法があります。
一つは、相手のどこがどのように自分と合わないのか見つけ出し、相手と合わせる工夫をすることです。これは積極的な対応です。
もう一つは、最初から積極的な関わりを極力避けるという方法。自分と合う人を中心に付き合うのです。 前者の場合、積極的に取り組んだ末にくたびれて、後者の方法を取るケースが多数見られます。また、質問者がうつ病・不安障害を患っているのであれば、合わない人と積極的に関わろうとすることはとても辛いものです。 積極的に関わろうとする方法は、相手の新たな長所発見やコミュニケーションの深化につながる可能性もありますが、「長所を発見しなければ」などと考え、とても強いストレスを感じるものです。
気遣いがよく、サービス精神旺盛なタイプの人は、自分のスタイルに固執してしまうので、合わない人と付き合う場合、不安障害やそううつ病になるケースが見受けられます。 相手のコミュニケーションのパターンをよく見て、それに合わせることが心の病気にならないために予防策になります。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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