現在の自己が置かれている状態を正しく見当づける能力を見当識といいます。
見当識が正しく保たれるためには、意識、記憶、思考などの能力を正しく保たれている必要があります。したがって意識、記憶、思考などが障害された状態で見当識も障害される。見当識は通常、時間、場所、自己を含めた人物に関する見当識に区分されます。
見当識が障害される場合、時間見当識、場所見当識、人物見当識の順に障害されることが多くあります。見当識の検査をする場合、時間については、現在の年月日、季節、午前午後、およその時間経過などを聞きます。場所については「ここがどこか」(部屋、建物、地名)などを聞きます。人物については自分自身が誰か、その氏名、年齢など、親しいそこにいる人物がだれなのかなどを聞きます。
意識障害、脳器質疾患、健忘症候群等のときに見当識障害が生じやすいといわれています。