こころの健康アラカルト

幼児・児童期に多い”チック障害”(2)

この記事は、こちらからの続きです。
幼児期・児童期に多く見られる”チック障害”についてお箸する2回目です。
本人の意思に関わらず、肩が上がってしまったり(運動チック)、声が出てしまったりする(音声チック)チック障害。
どのような治療を行うかといえば、軽症の場合は、家族を含めてカウンセリングなどを行います。チックの多くは一過性で自然に治まっていき、慢性のチックも思春期を過ぎるころにだんだんと軽快していきます。重い症状があるチックやトウレット障害(多彩な運動チックや音声チックの両方が見られる)は、症状に合わせて薬物療法や行動療法などの心理療法を行っていきます。
チック障害で注意する点は、チックは合併症を発症しやすい点に注意が必要です。特に、トウレット障害は思春期ごろには耳をつんざくような奇声を発したり、大声で怒鳴る・物を壊すなどの”ブンガーアタック(怒り発作)”が続き、教室にいることが困難になるケースも見られます。一時的に学習障害。注意欠陥多動障害(ADHD)、強迫性障害、うつ病などを合併しやすいといわれています。合併症の発症を軽減するためにも、気になる症状があれば、早めに専門医に相談をしてください。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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