横浜院長のひとりごと

横浜院長のひとりごと No.042 気分障害

聞いて驚け。史上最強のブレイブ、横浜院長の柏です。う〜ん、また一部の人にしかわからない書き出しですみません。。ガブリンチョ。
4月1日の開院記念日が過ぎ、当院も5年目に突入しました。また、昨年の同日はじめた当ブログも2年目突入です。いよいよ、うつ病をはじめとする気分障害について書いてみようと思います。
気分障害、あるいは感情障害とも言いますね。まずは基本となる言葉から入りましょう。気分、感情とはそもそも何でしょうか。例によって広辞苑で調べてみましょう。

きぶん【気分】

1. きもち。心もち。恒常的ではないが比較的弱くある期間持続する感情の状態。
  爽快・憂鬱など。「–がすぐれない」「–が盛り上がる」
2. あたり全体から醸しだされる感じ。雰囲気。「お祭り–」

かんじょう【感情】

1. 喜怒哀楽や好悪など、物事に感じて起こる気持。
  「–を害する」「–がたかぶる」
2. 心〕精神の働きを知・情・意に分けた時の情的過程全般を指す。
  情動・気分・情操などが含まれる。「快い」「美しい」「感じが悪い」などと
  いうような、主体が状況や対象に対する態度あるいは価値づけをする心的過程。

感情は物事に感じて起きるその場での気持ち、気分はそれがある期間持続したもの、そんな違いでしょうか。さて、気分障害はmood disorder、感情障害はaffective disorderというのが語源かと思われます。今度はLongmanの英英辞典を見てみましょう。

mood

1 [countable] the way you feel at a particular time
2 be in a mood to feel unhappy, impatient, or angry and to refuse to
 speak normally to other people:
3 be/feel in the mood for something to feel that you would like to
  do something: (以下略)

af‧fec‧tion [singular, uncountable]

1 a feeling of liking or love and caring [= fondness]
2 the feelings of love and caring that someone has:

affection”はどうやら感情といっても愛、思いやりといったポジティブな方向の感情で、それが損なわれるのが”affective disorder”ですね。moodの方は、言い回しによって口もききたくない状態から、逆に何かがしたくなる状態まで、ニュアンスの幅があるようです。しかし基本は「ある特定の時点の感じ方」ということなので、やはりこれは「気分」と言っていいんでしょうね。

日本語で気分と言えば、わかりやすいのは「喜怒哀楽」ですが、これは和英辞典でひくと”emotion”が出てきます。Longmanでは

e‧mo‧tion [uncountable and countable]

a strong human feeling such as love, hate, or anger:

より強い感情を指す言葉ですね。”emotional disorder”という用語もあり「情緒障害」と訳されますが、これは気分障害や感情障害とは異なり、おもに子どもの病的な情緒不安定さを指すものです。自閉症圏のお子さんについて使うことが多いかと思います。

こうした気分、感情が自分でコントロールできなくなる状態が気分障害、感情障害です。次回からより詳細にお話ししていきます・・・今日はお堅い話になっちゃいましたね。

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