こころの健康アラカルト

もしかして”大人の発達障害”?(1)

「大人の発達障害」について2回にわたりお話ししましょう。
大人で発達障害の相談はあるのでしょうか?
7~8年前から発達障害に関する情報が広く知られるようになり、「自分はそうじゃないか」というご本人や、家族からの相談があります。最近、アメリカ精神医学会から診断基準をまとめたDSM5が発表されました。それにより、診断基準そのものが大きく変わろうとしています。
主にどのように診断基準が変わるのでしょうか?
ボディーランゲージが使えない、なんとなくその場の雰囲気が読めない、相手の気持ちを察して行動することが苦手などの特徴があれば、以前は広汎性発達障害と診断されていたものが自閉症スペクトラム障害と呼ばれるようになります。さらに、自閉症スペクトラム障害の中で、コミュニケーションしか障害がないものに関しては、コミュニケーション障害に分類されます。
では診断基準が変わることで影響はあるのでしょうか?
例えば、自閉症スペクトラム障害の中核的な症状がこだわり行動なので、大人の場合は強迫性障害との見分けがつきにくくなります。新しい診断基準については行政なども含め、これから本格的に整備がされるところだと思われます。
この記事はこちらに続きます。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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