横浜院長のひとりごと

横浜院長のひとりごと No.093  ウインタミン

横浜院長の柏です。ニューヨークのマー君が話題ですが、私はかつて甲子園決勝を投げ合った日本ハムの斎藤佑樹投手に注目しています。先週2回でKOされ二軍落ちとなりましたが、きっと不死鳥のように復活を見せてくれるでしょう。なぜ佑ちゃんかって?はい、同郷(群馬県太田市)だからです(^_^)vイケメンの産地で有名ですね(嘘)。
さて、NECがBIGLOBEを切り離したのに続き、富士通もniftyを切り離すという報道がありました。プライベートでは「ニフティサーブ」のパソコン通信時代から20年にわたりniftyアドレスでメールを使い続けている私としては、とても感慨深いものがあります。学生時代には富士通のFM-7(当時ゲーム機としては神でしたね)、NECのPC-9801VX(精神医学教室で眼球運動データの解析プログラムを組んでました)を愛用していました。当時はパソコンといえばNECと富士通。その両者が、揃ってプロバイダー撤退というのも時代の流れなんでしょうね。
そんな時代の流れを感じさせることはお薬の世界も一緒です。新しい薬が次々と開発、発売される中、ひっそりと消えていく薬もあります。塩野義製薬から、ウインタミンの錠剤が8月末で発売終了との連絡がありました。ウインタミンといえば薬剤名クロルプロマジン、史上初、最古(^_^;の抗精神病薬(メジャー・トランキライザー)です。今から62年前の1952年、フランスのアンリ・ラボリにより抗精神病作用が発見され、日本では1955年発売開始。来年還暦ですね。発見3年後の発売ですから、今の日本では考えられない早さですね。クロルプロマジンは、最古の薬物ですが実に味わいのあるよい薬です。私の若かりし頃は、統合失調症(当時は精神分裂病)といえばクロルプロマジン(CP)とハロペリドール(HP)。ドーパミンをしっかり遮断し、抗幻覚妄想に秀でるHP(商品名セレネース)に比べて、CP(商品名ウインタミン、コントミン)は様々な神経伝達物質に作用しバランスのよい効果を発揮します。今でもその価値は失われていませんし、最近の若い精神科医がCPやHPを使ったことがない、などという話を聞くと、なんともったいないことかと思ってしまいます。
そんな中でのウインタミン発売終了は、富士通のnifty撤退同様なんだかこたえますね。なお、同じCPのコントミン錠は発売継続ですので、処方自体は大丈夫ですし、ウインタミンも細粒が残るので名前は残ります。
発売中止といえば、この3月末ではトリフロペラジン、デフェクトン、フルデカシンといった吉富の往年の薬も発売中止でしたね。そういえば私がまだ若い頃、K病院の外来で担当させていただいていた、ルバトレン(これをお読みの方で知っている方はまずいないであろうと思われる、超マイナーな抗精神病薬ですね)しか効かない、とおっしゃっていたM女史。2010年に発売終了となりましたが、今はどうされているでしょうか。
時代の変化についていくには、日々是勉強ですね。ではまた。

コメント

  1. 風神雷神 より:

    最近音楽のコーナーが無いので、次回はよろしくお願いします。
    元気の出る曲、アニソンもいいですね、お願いします。
    先生の好きな元気の出る曲を教えてください。

  2. 横浜院長 より:

    風神雷神さん
    なんと、音楽コーナーを楽しみにされている方がいらっしゃるとは!!
    了解です。次回から復活いたします!!
    えーと、元気の出る曲・・・これはいかがでしょ。
    https://www.youtube.com/watch?v=MmHlyCaqLws

  3. 風神雷神 より:

    先生のセンスは抜群です。こういうユーモア好きだなぁ。
    先生の年代なら「マジンガーZ」か「デビルマン」か「バビル2世」くらいかと思ってました。
    次回も期待してます。

  4. mos-mos より:

    ぐんまちゃん、故郷に錦を飾っちゃってました。
    http://mainichi.jp/select/news/20140417k0000m040063000c.html
    私も好きですよ。
    私は邦楽ばっかりなので、いつもとは違うジャンルの曲が聞けるのは(しかも解説付きで)楽しみです。

  5. 横浜院長 より:

    mos-mosさん
    情報ありがとうございます。最近わが家は、かみさんが某ゆるキャラにはまっちゃってて大変なことになってるなっしー。梨汁ブシャー。