こころの健康アラカルト

否定的な夫の言葉に傷ついている

「夫が否定的な言葉ばかり投げかけてきて我慢できません。今後どのように向き合ったらよいでしょうか。」38歳・女性からの相談です。
ご夫婦は結婚10年目、ご婦人が家業の洋菓子店を継ぎ、最近、ご相談者もお店を手伝うようになりました。しかしご相談者がミスをすると「何度言ったら分かるんだ」「普段何も考えていないからだ」など全面的に否定してくるため、「深く傷ついている、今後夫とどう向き合ったらよいか分からない」とおっしゃいます。
こうしたことは自営業の現場ではよく起こります。長く仕事に携わってきたご主人とご相談者では、知識や技能に大きな差があります。しかしご主人にはごく当たり前のため「できないのはサボっているからだ」と決めつけてしまうのです。また注意すれば改善すると考えているため、否定的な言葉をぶつけてしまいます。 まずご主人は、厳しく叱ると相手は傷つき、かえって事態が改善されないことを知るべきです。またご相談者は直接反論してもあまり効果はありませんから、両親や先輩など、ご主人が意見を聞きやすい第三者から「仕事に慣れるには時間がかかる」ことを伝えてもらうことが得策です。
ご夫婦にとって本当の目的は、よりよい製品をお客さんに届けることのはずです。その目的を共有し、お互いにカバーし合える関係を築いていきましょう。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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