こころの健康アラカルト

更年期と診断されてショック

「最近、更年期障害と診断されました。それ以来ショックで気持ちが落ち込んでやる気が起きない状態が続いています。」47歳・女性からの相談です。
ご相談者は昨年から時々めまいや頭痛がするようになり、ひどい時には起き上がれないこともあるそうです。そこで婦人科を受診したところ、更年期障害だと診断されました。それ以来、ふさぎ込んだ気持ちが続いているということです。
更年期の時期には、ほてりやのぼせ、発汗、動悸や息切れ、冷えのような体の症状とともに、不安やイライラ、怒りっぽくなる、気分が落ち込む、やる気がでない、といった状態に多くの方が陥ります。 その原因としては、女性ホルモンの減少といった内的なものだけでなく、夫婦間や子どもとの関係の変化や体力の低下といったライフサイクルの変化による心理的な要因も十分に考えられます。
ご相談者の場合も、ホルモン補充療法を受けて体の症状そのものは治まってきているそうなので、更年期障害にうつ病が合併している可能性があります。
放置すると進行するケースもあります。婦人科に通っても心の状態が改善しない時は、診療内科などで早めに専門家にご相談下さい。うつ病と診断されれば、カウンセリングや場合によっては抗うつ薬、向精神薬の処方によって症状の改善を目指します。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

コメント