横浜院長のひとりごと

横浜院長のひとりごと No.184 Pokémon GO!

hitorigoto-184a.jpg横浜院長の柏です。まあ、この記事は書かないわけにはいかないんでしょうね・・・。いまや社会現象化・・・というよりも社会を乗っ取った感すらあるPokémon GO。ポケモンマスターならぬイングレス(ingress)マスターの精神科医として、思うところを書くことにしましょう。
ingressは、以前からここでひつこく書いている通り、スマホの位置情報を使った陣取りゲームです。開発は、グーグル社からスピンアウトしたナイアンティック社が行い、グーグルマップで培われた位置情報をゲームに生かす最初の試みだったのです。ingressは、(私のような)一部コアなファン層を作り、先日はお台場で1万人を集めてのイベントも行っていますが、あくまでも限られた人たちのゲーム(実際に会うとオッサンが多いんだな・・・失礼!)でした。
ここで、Pokémon GOです。公開日の昼休みに情報を得てインストールし、そのままクリニックから外へ出てみたところ、まだ公開1-2時間なのに多くの若者がスマホ画面を見ながら歩き、たむろしています。翌日には、ルアーモジュールがあちこちで使われ、ROUND1の前などすごい人だかりでした。
Pokémon GOもingressと同じナイアンティック社と任天堂、株式会社ポケモンの共同開発となっていまして、ベースとなる技術は同じです。ポケストップもingressでのポータルがそのまま使われているものが多く、クリニック近くではファラオとかジラフとか、実際はもうないよ〜(笑)というものまでそのまま使われております。
実は(これまで口外秘だったのですが、もういいでしょう)私はPokémon GOの発売前のフィールドテストに当選していて、先月までテスターとしてこのゲームをすでにやっておりました(あ、仕事はちゃんとやってます(^_^;;)。うちの子たちにはうらやましがられたものですが、なんせingressがレベル16を前に忙しい時期であり、同じ位置ゲーなので切り替えてやるのも限界があり(2台持ちにしますかねー)こちらにあまりハマることもなかったのです。このへんが私の見る目のないところでして、こんなことなら任天堂の株を買い占めとくんでしたねー、と後悔(笑)。
実際公開されてみると、完成度もずっと上がっていてたしかに面白い。ポケモンの知名度、販売戦略もありすごいことになっているわけですね。私としては、やはりingressが主ではありますが(App storeではingressもポケモン登場後から上位に入ってきておりまして、こちらも盛り上がりを期待したいところ)、ほどほどにこちらも楽しみたいと思っています。
さて、精神科医としてPokémon GOとどう向き合うか。ingressの場合は、うつ病の方の回復期のリハビリ目的に効果的と考えています(No.138参照)。Pokémon GOの場合、同様にうつ病の方のリハビリがまず考えられますが、さらに幅広く、ひきこもりの若者を動かすことも期待できます。麻生さんが、「海外での例を見ると、精神科医が対処できなかったオタク、自宅引きこもりが全部外に出てポケモンをするようになった」「精神科医より漫画の方がよほど効果が出るのが一番大きいんじゃないか」とおっしゃっておられるようですね。そう言われると精神科医が役に立たないみたいでちょっと困るんですけど(^_^;・・・そもそも「オタクや引きこもり=病気」ではないので。うん、オタクが病気なら私も立派な病気だ。そしてPokémon GOは前回お話しした行動療法の一つにあたるわけでして、はじめる敷居が低く、誰でも楽しく始められるところがミソなんですね。診察室でお会いしている方でも、引きこもり傾向でポケモンが好きそうな方々の顔が浮かびますので、お勧めしていきたいと思っております。まあ、昆虫採集のノリ、ですかね。子供には野山で本物の昆虫を採って欲しい気持ちもありますが。
そういえばこんなツイートもありました。

ingressではポータル間を動かないとレベルが上がらないので、座り込んでやるってことはないのですが、Pokémon GOはルアーモジュールが使われてる所に止まっていてもポケモンが捕獲できてしまい、そのためROUND1近くで座り込んでしまう人が出るんですね。これでは、外には出られても運動にはなりません。Pokémon GOでも、タマゴをふ化させるには距離を歩くことが必要とされており、ぜひ皆さんも歩きましょうね。

今回は、今日の一曲もポケモン初代オープニングにしましょうね。ではまた。

コメント

  1. パンダマン3世 より:

    すっかりご無沙汰しております。梅雨が明けて、一気に怒涛の猛暑攻撃に気力・体力とも黄色信号です。
    それにしても、POKEMON GO!は社会問題化してますね。子どものみならず、こども時代にはまった若者や大人たちまで、無我夢中に同じ意思を共有している現象は、ある意味微笑ましい部分と、ちょっと怖い部分も入り混じっている印象です。
    職場の近くの郵便局にも、どうやらスポットがあるようで、人だかりもよく見ます。通勤途中のバス車内でも、必死にポケモンを捕獲しようとしている御同輩を見ると、心の中で応援したくなります。

  2. 横浜院長 より:

    パンダマン3世さん
    こんにちは。暑いですね。熱中症注意の季節となりましたね。
    私のところにいらっしゃる方々もすでに結構やってらして、私よりずっとレベルが上だったりします(汗)。一方で、やってほしい方に声をかけると「興味ないんで」・・・むむぅ。
    ひつこくすすめてみようと思っております。
    郵便局は、全国でingressのポータルとなっていたのでポケモンでも使われてますね。私の実家(ど田舎)周辺でも、郵便局だけはしっかりポータルかつジムになっておりました。

  3. 上甲 より:

    私の友達もやっている影響で、私もやりはじめました
    夢中になって、壁にぶつかります。
    気をつけてないとなぁ
    先生も壁とかぁ、人にぶつからないように気をつてけください。
    あと私の職場もやっている人が、おおいです。
    本当に、人気ですねぇ
    先生に、いつも時間にまにあわず、ごめんなさい

  4. 横浜院長 より:

    上甲さん
    こんにちは。あれれ、危ないですね。画面にはまりすぎて、周りが見えなくなるのは気をつけないと。ポケモンが現れたらバイブが反応しますから、鳴ったら止まって捕獲しましょう。
    私はベテランなので歩きスマホでもちゃんと見えてます・・・という過信が危ないんですよね−。