横浜院長のひとりごと

横浜院長のひとりごと No.199 IR法案

横浜院長の柏です。早くも年の瀬ですね。このままだと次回、年末にNo.200、続いて新年号と「リキ」を入れなくちゃいけない回が続いてしまうので、どうしたものかと悩んでおります(^_^;。
さて、IR推進法が可決され、わが国でのIR(integrated resort)創設に向けた準備が整いつつあります。IRがカジノ併設となることから、カジノについての議論、そして我々の領域でもあるギャンブル依存についての議論にもなっていることから、私個人の考えを書いておくことにします。
結論から申しますと、私はIR推進法の考え方には条件付きですが賛成です。在米中、私は国立公園めぐりのついでにラスベガスを二度、訪れています。砂漠の中、突如として現れる人工都市。そこではカジノだけでなく、世界最高峰のショーが行われ、遊園地や家族向けのアミューズメントも充実、マジック好きの柏家は二回ともマジックショーを楽しみました。林立するホテル群、カジノゾーンは厳格に管理され、子供は通過のみが許されています。不思議な空間、しかし大変魅力的な街でもありました。アメリカではカジノは認められているものの、行われている場所は限定されており、私の住んでいたサンディエゴ周辺では内陸砂漠地帯にBarona resort & casinoなるものがありましたが、こうした辺境のカジノの多くは先住民が経営し、先住民の生活を保証するものであったように聞いております。要するにアメリカでは、街中で堂々とギャンブルができるわけではなく、そうした目的をもってそれなりの距離を移動しないと、ギャンブルにはありつけないのです。それに比べて、日本はどうでしょうか。どこの駅前にもパチンコ屋。競馬や競輪は場外券売所があり、さらにはネットでも賭けられてしまう。こんなギャンブル天国がほかにあるでしょうか(あ、パチンコはギャンブルではない、とか詭弁を弄する輩と議論する気はありませんよ)。依存リスクを高める重要な要素は、アクセスの容易性です。本気でギャンブル依存の問題を考えるのなら、IRに反対するのではなく、既存の賭博施設の規制を真剣に考えるべきです。法整備の元、カジノは計画的に地方に作り、地域振興に役立てる(横浜にもお台場にも不要)。パチンコは廃止し、場外券売所もカジノに含めて地方限定とし、ネット販売は禁止する。シンガポールのマリーナベイサンズでは、カジノゾーン入口でのパスポート提示など、出入りは厳格に管理されていると聞きます。日本でもゾーンの出入りは厳格に行い、将来的にはマイナンバーによる入場資格の管理まで行うべき、と私は考えます(ここは議論のあるところでしょうか)。どうせIR法案をもとに議論をするなら、そこまで進めていただきたいと心から思っております。
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さてさて。ingressですが、先日歩行距離2,500kmを突破し、Trekkerオニキスメダルをゲットいたしました。皆さんもぜひ緑化活動にご協力いただき、歩いて健康になりましょう!(お隣のドクターさん、見てますかぁ?(^^;)
今日の一曲は、メンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲にしましょう。私の大好きなメニューインとフルトヴェングラーによる名演です。

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