福祉用語の基礎知識

アダルトチルドレン

アダルトチルドレンは、幼少期につらい経験や心の傷をひきずり、身体は大人だが心は子どものまま、大人として振舞う事が困難な状態を言います。
最初は、アルコール依存症の父とアルコールを供給し依存させ続ける母の間で育つ子供の心理とされていましたが、アメリカのソーシャルワーカー、クラウディア・ブラックの研究により、単にアルコール依存症の親のもとで育った子供だけでなく、機能不全家庭で育った子どもが特徴的な行動、思考、認知を持つとされて指摘され、現在、最も広く支持されている定義は「子どもの成育に悪影響を与える親のもとで育ち、成長してもなお精神的影響を受け続ける人」です。
アダルトチルドレンの特徴として、・正しいと思われていことにも疑いを持つ・物事を最後までやりぬくことが困難である・習慣的に嘘をついてしまう・自分を情け容赦なく否定する・自分の事を深刻に考えすぎる・他人と密接な関係が持てない・環境の変化に過剰反応する・常に他人から肯定され、受け入れられることを求めている等、生きにくさを抱える状態等があります。
近年問題視されているのは、アダルトチルドレンは、摂食障害やアディクションになってしまったり、DVや虐待の加害者になってしまう危険性をはらんでいることです。