こころの健康アラカルト

クラクションが怖い

車を運転していて、クラクションが鳴ると極端に委縮してしまいます。一方で、激昂してしまうことも。この状況は心の病気と関係があるのでしょうか。
様々な背景が考えられますので、この質問だけでは判断が難しいですが、相当に心の余裕を失っている状況であることは確かだと考えられます。
そうなると、現実の問題に対応する能力が低下します。たとえば、仕事で非常に忙しかったり、借金に追われている場合などは、心に余裕のない状況に陥る原因となります。
心の病気としては、典型的な不安障害による聴覚過敏、うつ病による怒りっぽい状態、躁うつ病のそう状態、統合失調症でみられる被害妄想などが考えられます。
その他にも、自身の交通事故の経験からPTSD(心的外傷後ストレス障害)で、クラクションに過敏に反応してしまう、情緒不安定型パーソナリティ障害でカッとなる場合も想定されます。
今までにない激しい怒りを感じた、あるいは、頻繁に怒りを感じてしまう場合などは、専門家に相談する価値があると思います。
心に余裕がない状態であれば、カウンセリングによる対処法があります。心の病気であれば適切に治療することで、いずれも8割から9割は改善する可能性があります。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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