横浜院長のひとりごと

横浜院長のひとりごと No.009 発達障害検討委員会

横浜院長の柏です。
大人の発達障害の方の診療に携わることが増えてきている今日この頃ですが、今年度から横浜市発達障害検討委員会の委員を拝命することになり、第1回の会議に出席して参りました。昨年度まで委員であった児童精神科医の宇野洋太先生(かつての同僚です)の後任に私が選ばれたということは、横浜市がより「大人の」発達障害に目を向けてきた現れなのでしょう。
直に会議録がHPにアップされると思いますが、当日の議題の中心は、大人の発達障害の方の支援体制のあり方についてでした。横浜市では現在、横浜市発達障害者支援センターが支援の中心となっています。しかし360万人を抱える横浜市でセンターが1箇所であること、近年の発達障害への注目の高まりなどから、センターに過大な負担がかかっている現状があります。これを、各区の保健センターなどに援助窓口を拡大することでより身近に、よりスムーズに相談を受けられるようにすることが当面の目標です。
私としては、そこに留まらず、目標としては各区で、現在烏山病院で行われているような発達障害デイケアを動かすくらいのところにおくべきだと考え、そのように提言もさせていただきました。横浜市は、小児の自閉症対策では日本のトップレベルの成果をあげてきています。大人の発達障害対策でも、ぜひ日本の先陣を切るという高い意識を持ってやってほしいものであり、検討委員の一人として私自身もその責任を感じている次第です。
発達障害の対応には、医療、福祉、教育など様々な領域の関与、協調が欠かせません。これからも当院ではしっかりした医療を行っていくと同時に、この機会に他の委員の方々とも交流を深め、様々な福祉的な関わりもさらにスムーズに進むように援助体制を構築していければと思っています。

コメント

  1. 隊長 より:

    ハートクリニック横浜にもデイケアの必要性が迫っている印象です。
    実際、大船デイケアのメンバーさんでもクリニックは横浜、という方もいらっしゃいます。
    これからのデイケアの在り方についても考えさせられます。
    神奈川県のデイケアで、『作品展』だけでではなく、他にも横のつながりができて欲しいな、と感じます。
    リワークのプログラムがデイケアで行われているのも、問題だと思ってます。
    復職したい、という気持ちは経験者なのでよくわかりますが、デイケアへの参加の理由や目的などはメンバー個人個人で異なりますので、同じ空気の中に混在しているのは、厳しさの面からも見直されていいのでは? と個人的には思います。
    まだまだPSWやCPが足りないのだと思いますが、120万人以上と言われるココロの問題を抱えた我々患者が、安心して生活していけるようになるには、デイケアの在り方ももっと取り上げられてもいいというのが私の意見です。