こころの健康アラカルト

春に長引く 下痢・便秘は要注意

新年度が始まったこの時期、注意したい下痢や便秘が続く症状。「過敏性腸症候群」についてお話ししましょう。
過敏性腸症候群とは、下痢、便秘、下痢と便秘を繰り返す主に3つのタイプがあります。ひどくなると通勤や通学、外出など日常生活に影響が出ることも。内科などで特に異常が認められず、お腹を調整する薬を処方されても改善されない場合、心因性の可能性があります。
この時期に注意したいのは、春は自分や家族の転勤、人事異動、進学など環境の変化が多い時期。変化に急激に対応しなければならず、心身への負担も大きくなります。環境に慣れて自然に症状が改善することもありますが、それがきっかけで、さまざまな心の病を引き起こす場合があります。
心の病が背景にある場合、治療法は? 多くの心の病で下痢や便秘などの自律神経症状が出るため、それだけでは背景疾患の特定はできません。例えば気分の落ち込みや不安感の有無など、それ以外に付随する症状や環境要因を見極めて背景疾患を特定し、それぞれに合った対応をすることが必要です。
まずは、早めの相談が早期改善につながります。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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