こころの健康アラカルト

冬になると体調が悪くなる

「冬になると決まって体調が悪くなります。心の病気が原因でしょうか」53歳・女性からの相談です。
ご相談者は5年ほど前から寒くなると身体全体がだるく、朝起きられないなどの症状があるそうです。だるさのせいでパート先でもミスを繰り返してしまい「落ち込んだ気持ちになっている」と言います。
誰しも寒さは身体への負担が大きいもので、寒さが苦手な人ならなおさらです。なかなか朝起きられない場合は、まず起床の30分前から1時間ほど前にエアコンのタイマーを設定して部屋を暖めておくなどの工夫をしてみましょう。
それでも起床が難しく気分の落ち込みや身体のだるさといった症状が出ている場合は、冬になり日照時間が少なくなると現れる「季節性うつ病」の可能性があります。
季節性うつ病の場合は、4千ルクス以上の高照度の光を浴びることで生体リズムを改善させる「光線照射療法」が有効とされています。最近では機械が安価になりネットでも販売しているほか、レンタルなども普及しているので試してみるのも良いでしょう。
それでも改善が見られない場合は、ほかの身体や心の病気が症状として現れている可能性もあります。総合的にチェックし、対応することが必要となりますので、診療内科などで専門家にご相談下さい。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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