こころの健康アラカルト

震災後、不安な毎日です

震災後、地震に対して異常なくらいに敏感で不安な毎日です。心のバランスが乱れているように思うのですが、相談した方がよろしいでしょうか?
こんな質問がありました。 このような場合、相談することで症状が改善するケースが多く見られます。 例えば、実際には揺れていないのに揺れているような感覚になる「浮動性目まい」は、薬の処方でほとんどが改善されます。
過度に不安な状態になる「急性ストレス障害」は、一般的に4週間以内に治まるといわれています。東日本大震災から2カ月余り経ちますが、未だに些細な物音にも驚く、悪夢をみるなどの強い不安に悩まされているようであれば、症状の慢性化を疑うべきです。 また、「全般性不安障害」や「PTSD(心的外傷後ストレス障害)」の可能性も考えられます。
前者は、仕事・学業・家庭生活・健康など、いろいろな出来事や活動に対して過剰な不安と心配をもつようになる病気。後者は、地震等の極限状態で未曾有の体験をし、心におきる異変のことです。時間を置いてフラッシュバックが起き、それに伴って悪夢・不眠・不安・抑うつ状態が現れる状態のことを言います。
どの病気もそうですが、放置は禁物。ですので、早めに専門医に相談するなどして、過剰な不安を大幅に減少させ、症状の慢性化を防ぐことが大切です。

ハートクリニック院長 浅井逸郎

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