横浜院長のひとりごと

横浜院長のひとりごと No.173 うつ病の小精神療法(その3)

横浜院長の柏です。春分も過ぎ、いよいよ春らしくなってきましたね。冬の間元気のなかったあなたも、桜でも見に外へ出てみませんか。
では、笠原先生の小精神療法の続きを見てまいりましょう。これまで当ブログでご紹介した内容ともかぶりますので、あわせてお読みいただけますと幸いです。
4)治療の間、自己破壊的な行動(自殺企図など)をしないよう約束する
うつは本当につらい状態で、そこから抜けるためには死ぬしかない、と思ってしまう方もいらっしゃいます。しかし、うつ病は基本的に治る病気ですし(このテーマは、No.142から数回でお話ししていますね)、控えめに申し上げても最悪のうつ状態がいつまでも続くということはありません。回復された方はみなさん、あの時死ななくてよかった、とおっしゃるものです。この大切なテーマはNo.137で扱いました。
5)一進一退があることを繰り返し告げる
うつ病は薄皮をはぐように、ゆっくりじっくりと治っていくものですが、なかなか一直線によい方向へと向かうわけでもありません。よくなったと思うとまた悪くなる。と思うとまたよくなる、というようによくなったり悪くなったりを繰り返しながら、徐々に快方に向かいます。今週もまだ寒の戻りがあるようで、今の季節に似たところから三寒四温にも例えられます。このことを知っていることで、余計な不安を抱えずに治療に専念できるのです。三寒四温の話は、No.039で扱いました。
6)人生に関わる大決断(退職、離婚など)は治療終了まで延期する
4)と近い内容ですね。うつ状態になるとネガティブな考え方が先に立ってしまい、とりあえずその状況から脱したいと思ってしまいます。例えば、仕事に大きなストレスがあるからと会社を辞めてしまう。しかし、いまどき再就職がすぐ決まるわけでもなく、今度は経済的な問題に追い込まれてしまう・・・。調子が悪いときは、動かないことが肝要ですね。
7)服薬の重要性、副作用をあらかじめ説明する
うつ病治療の基本は、薬物療法と十分な休養の確保です。どちらも大切でして、ただ休むだけではなかなかよくなりません。うつ病の平衡状態から正常な平衡状態に戻るためには、その山を乗り越える算段が必要でして、それが薬物療法です。No.073でサンドウェッジに例えてお話ししましたね。また、SSRIは胃腸症状、三環系は便秘・口渇など抗うつ薬はいろいろと副作用もあります。抗うつ薬はうつ病の治療の柱となるものですから、あらかじめこうした知識を持ち、すぐにやめてしまわないことも大切です。薬物療法については、No.161以降でまとめておきました。
小精神療法、いずれもうつ病治療における珠玉の言葉ですね。私も折にふれて、ここに立ち返ってみることにしています。皆さんにも参考になれば幸いです。
では今日の一曲・・・よくばって3曲(^^; ついでに特撮マニアのひとりごとコーナーにしちゃおう(^^;。ウルトラセブンの音楽でおなじみの冬木透。特撮ファンには欠かせない作曲家ですが、今日は彼の手による傑作選を、ミラーマンの音楽から。主題歌のミラーマンの歌が有名ですが、柏的にはほかに名曲がそろっておりまして、そこからの3曲です。短調好みの選曲ですんで、超暗いっすよ(^^;。覚悟してお聴き下さいね。
「戦え、ミラーマン」
短調好きの柏好みのエンディング曲です。魂に響きます。


「SGMの唄」
これも短調好きにはたまりません。science guard membersなる地球防衛組織のテーマですね。子どもの頃、いとこの家にソノシート(うわぁ皆さんこの単語知ってますか??)を発見し、すり切れるまで聴いた覚えが。

「朝日に向かってジャンボフェニックス」
うってかわって長調の曲ですが、元気をもらえる曲です。ジャンボフェニックスは、SGMの乗り物で、ウルトラホーク1号よろしく3つに分離するんですね。テレビマガジンだったか?の付録に紙のものですがついてきたのがうれしかったですね。

ではまた。

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